金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JANUARY

15

新聞購読のお申込み

―スペシャリスト―ファム
±2ミクロンの要望に応える

測定ゲージで未来拓く

高級自転車部品や自動車部品などの加工品質を検査するためのゲージを手掛ける会社がある。創業29年のファム。精密金型部品で培ったノウハウを生かし、ゲージも製作。超精密なゲージを安定して作れる技術力で、メーカーの要望に応えている。

カギは測定ノウハウ 寸法を正確に測る技術

自転車部品を測るゲージ まるで芸術品のような幾何学的な形をしたブロック、細かな歯のギヤをくり抜いたような金属の輪。幾何学ブロックは自転車部品を、金属の輪は航空機部品を測るゲージ(写真)。この複雑な形状を常に5㍈、ときには2㍈の公差で仕上げる。

形状を加工するのはマシニングセンタやワイヤーカット、研削盤だが、竹田良社長は品質のカギは測定ノウハウにあるという。「三次元測定機でも顕微鏡でも寸法を正確に測れる。その技能があるから微調整もできるし、良いゲージづくりにもつながるんです」。

要求に違わぬ品物を作る
竹田社長は元金型技術者。測定の技能や理念は、修業時代に勤めた金型メーカーで学んだ。師と仰ぐ会長に『後工程はお客様。社内でも要求に寸分違わぬ品物を作りなさい』と教わった。機械で加工し、そして測る。ひたむきに日々取り組むうちに測る技能が身についた。

ファム 航空機部品を測るゲージ その技能は創業した金型部品製作で役立った。ミクロン台の公差が求められるピンやパンチを要望通りの品質で納期より早く収めるよう努力した。さらに、「お客様に安心して頂くように全ての製品に寸法測定値を添付し納品した」。

全員で情報を共有
そうしたこれまで培った加工と測定の技術を、竹田社長は社員に伝承している。社員が高い測定の技能を持ち、さらに設計や機械の操作もできる。「全員で加工や測定について情報を共有、そして切磋琢磨し課題解決に取り組んでいる」。

ファムは、高精度加工と測定の技術力で差別化し、金型部品、そして検査測定ゲージへと事業を展開してきた。竹田社長は「挑戦は終わりません。次の目標は既にある。今、口にすることはできないんですけれど(笑)」。


会社概要

竹田 良社長

竹田 良社長

本社:大阪府貝塚市三ケ山1257-2
TEL:072・447・0700
代表者:竹田良氏
創業:1987年
事業内容:精密測定ゲージ、金型部品製作。


金型新聞 平成28年(2016年)10月10日号

関連記事

【鳥瞰蟻瞰】牧野フライス製作所プロジェクト営業部スペシャリスト・山本英彦氏「日本メーカーの力が持続可能な社会の実現には必要」

大事なのは、自信を持つこと日本メーカーの力が持続可能な社会の実現には必要 1983年に牧野フライス製作所に入社してから、海外畑を歩んできました。キャリア当初は、アメリカ向け立形マシニングセンタや放電加工機の営業支援を担当…

「金属AMはプロセスの一つ、目的は顧客の課題解決」日本精機常務・松原雅人氏【鳥瞰蟻瞰】

金型メーカーから技術を発信 粉末やレーザーなど、多くの要素を最適に制御しなければいけないため、金属3Dプリンタによる金型づくりは簡単ではありません。また、何でも作れる魔法の杖でもありません。それでも参入したのは、切削加工…

「品質の安定化を図る」阪村エンジニアリング社長・松井大介氏

EV化への対応加速 まつい・だいすけ1975年生まれ。大阪府出身。2000年龍谷大学国際学部卒。1999年同社入社(在学中にアルバイト入社)、2009年取締役製造部長、21年代表取締役に就任。座右の銘は「意志あるところに…

日本鍛圧機械工業会 長利啓正会長(コマツ産機社長)インタビュー【特集:プレス加工の未来】

電動車による部品の変化や脱炭素対応などさまざまな変化に迫られている金型業界。見てきたように、こうした変化に対応すべく、プレス金型の製造現場ではいろんな取り組みを進めている。一方で、環境変化によってプレス機のニーズは変わる…

【この人に聞く】MOLDINO・鶴巻 二三男社長

切削工具メーカーのMOLDINO(東京都墨田区、03-6890-5101)は金型加工に特化した工具の開発に取り組んでいる。昨年4月にはこれまでブランド名だった「MOLDINO」を社名に改め、これまで以上に金型加工の課題を…

トピックス

関連サイト