金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MAY

16

新聞購読のお申込み

―スペシャリスト―ファム
±2ミクロンの要望に応える

測定ゲージで未来拓く

高級自転車部品や自動車部品などの加工品質を検査するためのゲージを手掛ける会社がある。創業29年のファム。精密金型部品で培ったノウハウを生かし、ゲージも製作。超精密なゲージを安定して作れる技術力で、メーカーの要望に応えている。

カギは測定ノウハウ 寸法を正確に測る技術

自転車部品を測るゲージ まるで芸術品のような幾何学的な形をしたブロック、細かな歯のギヤをくり抜いたような金属の輪。幾何学ブロックは自転車部品を、金属の輪は航空機部品を測るゲージ(写真)。この複雑な形状を常に5㍈、ときには2㍈の公差で仕上げる。

形状を加工するのはマシニングセンタやワイヤーカット、研削盤だが、竹田良社長は品質のカギは測定ノウハウにあるという。「三次元測定機でも顕微鏡でも寸法を正確に測れる。その技能があるから微調整もできるし、良いゲージづくりにもつながるんです」。

要求に違わぬ品物を作る
竹田社長は元金型技術者。測定の技能や理念は、修業時代に勤めた金型メーカーで学んだ。師と仰ぐ会長に『後工程はお客様。社内でも要求に寸分違わぬ品物を作りなさい』と教わった。機械で加工し、そして測る。ひたむきに日々取り組むうちに測る技能が身についた。

ファム 航空機部品を測るゲージ その技能は創業した金型部品製作で役立った。ミクロン台の公差が求められるピンやパンチを要望通りの品質で納期より早く収めるよう努力した。さらに、「お客様に安心して頂くように全ての製品に寸法測定値を添付し納品した」。

全員で情報を共有
そうしたこれまで培った加工と測定の技術を、竹田社長は社員に伝承している。社員が高い測定の技能を持ち、さらに設計や機械の操作もできる。「全員で加工や測定について情報を共有、そして切磋琢磨し課題解決に取り組んでいる」。

ファムは、高精度加工と測定の技術力で差別化し、金型部品、そして検査測定ゲージへと事業を展開してきた。竹田社長は「挑戦は終わりません。次の目標は既にある。今、口にすることはできないんですけれど(笑)」。


会社概要

竹田 良社長

竹田 良社長

本社:大阪府貝塚市三ケ山1257-2
TEL:072・447・0700
代表者:竹田良氏
創業:1987年
事業内容:精密測定ゲージ、金型部品製作。


金型新聞 平成28年(2016年)10月10日号

関連記事

日本金属プレス工業協会 久野忠博新会長インタビュー、交流深め、地域と国のパイプ役に

人手不足や事業承継問題に取り組む 「地域の工業会との交流を深め、プレス業界として、もっと発信力を高めたい」。そう話すのは、6月の総会で日本金属プレス工業協会(日金協)の会長に就任した久野忠博氏(久野金属工業社長)。プレス…

アイユーキ技研 独自の型開き制御装置を開発

アイユーキ技研は金型のロック、アンロック動作を安定して確実に行えるよう、機械式のプラスチック金型用の型開き制御装置を自社開発した。 従来のアンロック動作はスプリングに頼っており、スプリングが戻らずに爪部分が引っ掛かり、ア…

久野功雄氏

【プレス型特集】
久野金属工業 久野 功雄専務に聞く
飽き性を夢中にさせたプレス金型の魅力

自動車を中心に高精度かつ複雑形状な部品の開発、金型製造、量産まで手掛ける久野金属工業。EVなど次世代自動車の部品を生産する一方、ITを活用した改善活動など社内改革も積極的に行っている。その改革を推進してきたのが入社19年…

【新春特別インタビュー①】日本金型工業会会長・小出 悟氏(小出製作所社長)「旧態依然の手法通用せず、今こそ変わるべき時」

旧態依然の手法通用せず 今こそ変わるべき時 〜金型産業ビジョン〜  1955年静岡県生まれ。78年に工学院大学機械工学科を卒業後、名古屋の金型メーカー高橋精機工業所に入社し、金型づくりを学ぶ。81年にアルミダイカスト金型…

松村 浩史さん 鋳造技術で自動車づくり支える【ひと】

今春の勲章で旭日単光章を受章した。世界中で安定して内燃機関向けの金型やダイカスト部品を供給し、自動車産業を支えてきたことなどが認められた。 松村精型への入社は1978年。当時では珍しいCAD/CAMの導入や解析ソフトの開…

トピックス

関連サイト