金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MARCH

07

新聞購読のお申込み

【鍛造金型特集】鍛造型、好調を持続
その背景や今後は

自動車生産台数の増加 EV化への対応も必要

鍛造金型の生産額と数量

経済産業省 機械統計(表1)


鍛工品の生産実績

経済産業省 生産動態統計(表2)

 鍛造金型が好調を持続している。経済産業省の機械統計によると、2016年の鍛造金型の生産金額は307億円とリーマンショック前の200億円を大幅に上回る。数量では減少傾向にあることから、1型当たりの付加価値は向上しているともみて取れる(表1)。

 一方、ユーザーである鍛造品の動向はどうか。同じく、経済産業省の生産動態統計によると、鍛工品の17年の生産実績は243万tで、05年以来240万t超えを記録した。金額ベースでも、6340億円とこちらも過去2番目の高い水準となっている(表2)。

 背景にあるのは、自動車業界の伸びだ。16年の世界の自動車生産台数は9400万台を超え、右肩上がりが続いている。日本鍛造協会によると、鍛造品の約75%が自動車業界向けであることから、生産台数の拡大は鍛造品の増加に直結する。

 では、熱間、冷間部品の内訳はどうか。17年の熱間品の生産重量は約230万t、冷間品が約12万tと95%が熱間品だ。熱間品のほうが大型サイズのものが多いことも背景にはある。

 一方、金型では分類がないので、詳細は分からないが「熱間の9割近くが内製」(日本鍛造協会の八木議廣会長)という構図となっている。このため、鍛造型メーカーは熱間専業が少なく、冷間鍛造金型を専業とするメーカーが多い。

 いずれにせよ、好調が続く鍛造業界だが、今年の見通しについて、八木会長は「17年の高水準は18年も続く」と話すなど、足元の景気は良好だ。だが、鍛造品はエンジン回りなどの部品が多いことから、電気自動車(EV)の登場で鍛造部品の減少を懸念する声も少なくない。このため、鍛造型メーカー各社は新分野に進出したり、新たな価値を高めたり、様々な取り組みを進めている。

【関連記事:日本鍛造協会 八木議廣会長に聞く 熱間鍛造の動向

金型新聞 平成30年(2018年)3月10日号

関連記事

【特集:2024年 金型加工技術5大ニュース】1.大型加工

ギガキャストで需要広がる 大型ダイカストマシンで自動車の構造部品を一体鋳造する「ギガキャスト」が注目を集めている。国内のダイカストマシンメーカーは型締力9000tのマシンを開発。海外では1万3000tで試作が行われるなど…

5軸加工機の活用を推進する金型メーカーの工場長が語る ”工場長”に必要なものとは?【特集:工場長の条件】

時には経営者、時には教え諭す教育者—。工場長には多様な役割が必要だ。こうしたマルチタスクをこなすために、どのようなことを意識しながら、責務を果たしているのか。現役工場長に、工場長としての哲学を聞いた。 改善へ、尽きぬ探求…

寿原テクノス ガス抜きや冷却技術開発【特集:ダイカスト最前線】

エンジンやステアリング部品など鋳造800~1250tクラス(最大2500tまで)を得意とするダイカスト金型メーカーの寿原テクノスはダイカストの課題を解決する新たな金型技術を次々に発表し、ダイカスト製品の高品質化やサイクル…

EVシフトでダイカストの活用領域広がる【特集:自動車の電動化とダイカスト】

自動車のEVシフトが加速している。ある調査会社によると、2022年のバッテリー式EV(BEV)の世界販売台数は約780万台で、自動車販売全体の10%に達したという。自動車メーカー各社もEV関連の開発に注力する中、影響を受…

リーダーの条件Part3
いま活躍するリーダーの心得

 新型コロナで需要が減速し、自動車の電動化で産業構造が変わるかもしれない。先の見通しにくい混沌とする時代に、リーダーはどういったことを心掛け、自らの指針としているのか。時代をリードに考えを聞いた。 伊藤製作所 伊藤 澄夫…

トピックス

関連サイト