金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JUNE

15

新聞購読のお申込み

ダイカスト型を見える化
魚岸精機工業 富山大学らと共同で

付加価値向上へ

 ダイカスト金型メーカーの魚岸精機工業(富山県射水市、魚岸力社長、0766・52・2222)は富山大学らと共同で、ダイカスト金型に様々なセンサを取り付け、成形条件の「見える化」を進めている。温度や冷却水の流量など定量的に判断しづらかった条件を数値化。最適な金型製作や、補修時期を明確にするなど、金型から鋳造、メンテナンスまでトータルの提案力強化につなげる考えだ。

 同社では2014年から、製品製作のトータルのコスト削減を提案する「UPDO(ウオギシ・プロダクト・デザイン・オファリング)プロジェクト」を開始した。

 「富山県初の金型メーカー」(魚岸社長)という歴史と、5000型以上の金型製作の実績を活かし、金型だけでなく、製品設計、メンテナンスまでを支援する事業だ。例えば「ダイカストでこうした製品が作りたい」というユーザーに対して、シミュレーションを行い、最適な冷却位置やサイズに基づき金型を製作し、スペアパーツも常備。金型が破損したり、精度が悪化したりする前に、補修時期も同社から提案するメンテナンス契約もラインナップした。

 今回の取り組みはそれを一歩先に進めたものだ。金型に様々なセンサを取り付け、「見える化」する。「連続鋳造していると金型が破損する前には必ず変化点がある」(魚岸社長)ため、これをセンシング技術で明らかにする。「ユーザーにこれまで以上に正確な補修時期を知らせることもでき、突発修理が低減できることを約束できる」。

 しかし、この取り組みはまだ緒に就いたばかり。第一段階として、冷却水の流量をセンシングした。「一定に流れていると思っていたが、波形を描いていることが分かった」という。こうして得られたデータの正しさや改善方法などを科学的に解明するのは金型メーカーだけでは難しいため、富山大学にはデータの分析などを依頼する。

 魚岸社長は「UPDOは金型に付加価値をつけるために始めた。今後はセンシングも強化することで、金型に付随する第二の事業の柱にしていきたい」としている。

金型新聞 平成30年(2018年)4月16日号

関連記事

チャンピオン工業が松阪工場を拡張

チャンピオン工業が松阪工場を拡張

鋳抜きピン生産倍増 国内の需要増に対応  金型部品メーカーのチャンピオン工業(東大阪市、072・64・2511、水谷昌晃社長)はダイカスト金型向けの鋳抜きピンを増産する。国内の需要増などに対応するためで、松阪工場を拡張し…

トクピ製作所 セミナー開催

儲かる金型の作り方 トクピ製作所(大阪府八尾市、072-941-2288)は9月14日、「世界革新の切削技術と生産財業界の営業必須スキル」についてのセミナーを本社とオンライン上で同時に開き、本社で12人、オンライン上で2…

米社製治具の3Dモデル製作
NKワークス

無料ツールをウェブで公開  NKワークス(東京都千代田区、03-3864-5411)はこのほど、5thAXIS社(米)の製品選定に役立つ3Dモデル製作ツール「3D COMPATIBILITY TOOL」の日本語版操作方法…

「品質の安定化を図る」阪村エンジニアリング社長・松井大介氏

EV化への対応加速 まつい・だいすけ1975年生まれ。大阪府出身。2000年龍谷大学国際学部卒。1999年同社入社(在学中にアルバイト入社)、2009年取締役製造部長、21年代表取締役に就任。座右の銘は「意志あるところに…

匠ソリューションズ 型内部の温度可視化<br>異常を早期発見

匠ソリューションズ 型内部の温度可視化
異常を早期発見

 匠ソリューションズ(仙台市、022・342・1888)は、金型内の温度変化をリアルタイムで測定できるワイヤレス温度計測システム「TWINDS‐T」を開発した。樹脂金型やダイカスト金型などの金型内部の温度を可視化し、製品…

トピックス

関連サイト