ワイヤ放電加工機「MGシリーズ」、加工条件設定にAI活用 ワーク形状によって微妙な加工条件の設定が必要になるため、技能者によって加工レベルに差が出るワイヤ放電加工。三菱電機が13年ぶりに刷新したワイヤ放電加工機「MGシリ…
【検証】変わる金型基金 新たな船出4
退職金の一部を年金化
3回にわたり、日本金型工業厚生年金基金の制度移行の概要や、基金の課題をみてきた。様々な課題を解決すべく、有期年金化したり報酬比例としたりするなど、企業の負担を増やさず、支給期間を選べる柔軟な制度に変更する予定だ。では、基金は企業にとって具体的にどんな利点があるのか。最大のメリットは積み立てた金額を退職金の一部に充てることにある。
【検証】変わる金型基金 新たな船出 解散後、新制度に移行
【検証】変わる金型基金 新たな船出2 3つの大きな課題解決へ
【検証】変わる金型基金 新たな船出3 年金有期化で安定運用
そもそも、年金基金は「年金」という呼び名ではあるものの、退職金としての側面が強い。もちろん、公的年金に積み増す形で、長年にわたって年金として受け取ることもできるが、退職金規程に組み込んで一時金として渡せば退職金の一部にもなるからだ。
実際に企業年金を持つ大手企業では、驚くほどの金額を年金資産として退職金に組み込んでいる。2016年度の上場企業(2900社)の退職金給付は91兆円。そのうち75%以上の68兆円を年金資産で積んでいる。大企業がそうするのはメリットが大きいためで、年金基金を活用すれば同様の優遇が得られる。
まずは税制面。退職金を自社積み立てした場合、税控除は受けられないが、年金だと退職金の掛金は全額税控除を受けることができる。また、保険金を活用して自らの退職金を積む経営者も少なくないが、役員保険の税控除50%まで。つまり、年金基金を使うと節税効果が大きくなる。保全も魅力の一つ。年金は外部資産なので、倒産などの不測の事態でも積み立てた退職金は外部に保全される。
役員や経営者が加入できることも特徴の一つだ。中小企業での退職金の積み立てとしては、中小企業退職金共済(中退共)を活用している企業も少なくない。中退共も年金と同じように税額控除を受けられるが、加入できるのはあくまで社員だけ。金型年金基金は、経営者も恩恵は受けられる。
とはいえ、これらの優遇を受けるには、退職金規程に年金を退職金の一部として組み込む必要がある。そうしなければ、一時金として給付した場合、贈与税となる可能性さえあるという。次号では、具体的なモデルケースをもとに、どれだけの負担で、どれだけの効果があるのかをみていく。
金型新聞 平成30年(2018年)4月16日号
関連記事
新被膜やPCDでサブミクロン 仕上げや組付けなど金型の品質を決める領域には人の手は欠かせない。磨き工程もその一つ。しかし、磨きには時間や人手がかかることから、できるだけ機械加工で追い込み、磨きを減らしたいという声は多い。…
自動車の新車開発の延期で需要回復の先行きが見通せない。人手不足が深刻化し技能伝承がままならない。こんな不安な時代に金型メーカーが勝ち残るカギは何か。「設計力と企画力」、「マーケティングとプロダクトをフィットさせる」、「市…
トライ後の改修減らし生産性アップ 自動車の骨格部品などのプレス金型を手掛ける南工は昨年、解析速度の速いプレスシミュレーションソフトを導入した。短期間で高精度の塑性変形予測を割り出し、設計品質を高め、トライ後の改修時間も短…
人手不足が叫ばれる昨今において、現場における新人教育を効率化し、技能伝承を推進させるデジタルサービスが数多く登場している。技能伝承のみならず教育プロセスの省人化・DX化に貢献し、現場全体の生産性も向上させる各社の製品を紹…



