金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

APRIL

13

新聞購読のお申込み

型から成形まで一貫生産
コガネイモールド 村田 隆 常務

この人に聞く2018

 今年4月に樫山金型工業から社名を変更した「コガネイモールド」。携帯電話を中心としたプラスチック金型で一時代を築いた同社だったが、スマートフォンの登場によって需要が激減。しかし、一昨年に空圧機器メーカーのコガネイグループ傘下に入り、経営基盤を強化したことで業績を回復させてきた。「さらなる成長に向けて新たなスタートを切ったところ」と話す村田隆常務に現在注力している取り組みや今後の方向性などを聞いた。

村田隆常務

 1970年生まれ、長野県出身。88年小金井製作所(現コガネイ)入社、2007年調達本部資材調達2グループ課長、12年上海小金井電子総経理、16年樫山金型工業(現コガネイモールド)取締役工場長、18年常務取締役。

ー今年4月に社名を変更しました。
 一昨年2月にコガネイグループの傘下に入ったが、旧社名の認知度が高いこともあり、今までは社名を変更せずに事業を展開してきた。しかし、新規分野を開拓しさらなる飛躍を目指すには、より幅広い層への認知度向上が欠かせないと考え、今回の社名変更に至った。

ー携帯電話の金型が代名詞でしたが、現在はいかがでしょうか。
 以前は携帯電話の金型で売上の7割程度を占めていたが、スマホの登場によって需要が激減した。現在は、自動車の燃料系や電装関連部品、医療機器や住宅機器などの金型が中心。それ以外にも当社の強みである高精度な切削や放電加工技術を活かして顧客拡大を進めているほか、コガネイの主力製品である流体関連の金型も手掛けることで、金型の対応領域も広げている。

ー現在注力している取り組みは。
 金型製作から樹脂成形までの一貫生産体制の構築だ。昨年から成形事業を開始し、現在は樹脂成形機15台で約700種類、月200万~300万個を生産している。今後は樹脂成形機を増設し、対応できる樹脂材質も拡大することで、金型立ち上げから量産までのリードタイム短縮と製品改良ニーズにも迅速に応えられる体制を整え、新規分野を開拓していきたい。

ー成形に苦労する金型メーカーは多いと聞きます。
 当社の場合は、精密金型に対応した経験から得た金型管理技術とコガネイの量産成形ノウハウを融合させることで、短期間で成形事業を立ち上げることができた。今後は、一つひとつ実績を積み重ねていき、品質管理と品質保証体制、納期管理体制のレベルアップを進めていく。

ー金型製造ではいかがでしょうか。
 得意とする精密加工の短時間化に加えて、自社で製作できる部品の領域を広げることで納期対応力を強化していく。今年度の早い段階で生産エリアを拡大し、積極的に設備投資を進めるとともに人員補充と人材育成にも力を入れる。

ー今後の目標は。
 コガネイグループの傘下に入り、2年続けて増収を実現できた。これは当社を取り巻く受注環境が良かったこともあるが、会社の目標を明確にし、全社一体となって取り組んだことも大きい。今年もこのスタンスを変えずに会社全体のモチベーションを向上させ、増収増益を目指す。

金型新聞 平成30年(2018年)6月8日号

関連記事

コアコンセプトテクノロジー CTO 田口紀成氏に聞く
〜DXがなぜ必要か〜

 あらゆる業界で叫ばれているDX(デジタルトランスフォーメーション)。各企業には、デジタル技術を使い、ビジネスモデルや組織、働き方など会社そのものの構造を大きく変えていくことが求められている。金型業界も例外ではない。次代…

【ひと】明工精機代表取締役・北原収さん リーマン後に加工メーカーを立ち上げた

リーマン後に加工メーカーを立ち上げた  「日本一の賃加工屋を目指す」。リーマンショック後の2009年、世界的な不況の真っただ中に部品加工メーカーから独立。ダイセットやモールドベースなどを手掛ける明工精機を設立した。金融機…

【金型の底力】キヤノンモールド世界に誇れる「見通せる工場」

世界一の金型メーカーへ 新本社工場が本格稼働 キヤノンモールドは移転を進めていた「本社・友部事業所」を7月から本格稼働させた。市内に分散していた工場を1か所に集約。自動化や人・モノの移動を減らすなどして、従来比で1.5倍…

この人に聞く2015 <br>製造業コンサルティング <br>O2(オーツー)松本 晋一社長

この人に聞く2015
製造業コンサルティング
O2(オーツー)松本 晋一社長

潜在する魅力引き出す 製造×サービスで価値を創造  プラスチック金型メーカーの安田製作所は今春、社名を「IBUKI」に変更した。昨年9月、同社を傘下に収めた、製造業向けのコンサルティング会社O2(東京都港区)の松本晋一社…

動き出す 「メガキャスト」、国内外で協業進め顧客の半歩先行く提案 米谷 強氏(米谷製作所 代表取締役社長)【鳥瞰蟻瞰】

当社は今年4月、同じ新潟県に拠点を構えるプラスチック金型メーカーの共和工業との協業を発表しました。主な目的は、電気自動車(EV)の車台やバッテリーケースなどを一体成形する「メガキャスト」向けの超大物金型の開発、製造です。…

トピックス

関連サイト