ラティス構造を採用し、材料費と造形時間を削減 自動車関連を中心に6000品目を超える樹脂成形部品を生産する三光化成。ソディックの金属3Dプリンタ「OPM350L」を活用し、水とエアを冷却媒体として活用する「ハイブリッドコ…
スワニー 耐久性高い金型、協業で製造【特集:金型づくりで広がる金属AM活用】
5万個の部品生産可能に
製品設計会社のスワニーは、樹脂型を3Dプリンターで製造し、量産材料で射出成形が可能な「デジタルモールド」を手掛ける。同社はこれに加え、金属3Dプリンターで製造する金型「アディティブモールド」を岡谷精密工業と協業し、開発。3Dプリンターによる型製造のラインアップに加えた。
「デジタルモールド」は、量産品と同じ材料を使用した試作品を速く生産できるため、設計段階から量産を最適化することが可能だ。橋爪良博社長は「数個程度の小量生産であれば、型製造は不要。しかし、それ以上生産する場合は、3Dプリンターで型を作って、射出成形したほうが安くて速い」と話す。

「デジタルモールド」を含む簡易金型を活用することで、最大3000個程度の部品生産に対応できるが、さらなる量産を求める要望も増えていた。そのため、同社は金属3Dプリンターを活用した耐久性の高い型製造に着手した。
しかし、同社が手掛ける製品は樹脂などが中心となるため、金属の知識や加工ノウハウがない。そこで考えたのが金属に詳しく、金属3Dプリンターも所有する岡谷精密工業との協業だ。
スワニーが設計したデータを基に、岡谷精密工業が金属AMを活用した金型「アディティブモールド」を製造する。これにより、5万個程度の部品生産に対応できるようになった。

現状では「アディティブモールド」の課題は少なくない。「金属3Dプリンター専用の材料費が高いことに加え、切削加工が必要な部分は残るため、製造に時間を要する。金属特有の造形時の反りやひずみも課題だ」(橋爪社長)。
また、重視している点は3Dプリンターの活用ではなく、顧客が求める技術を提供することだ。同社は最新のデジタルツールを活用し、設計から試作、生産を短期間に繰り返し体験できる「デザインファクトリー」システムを提唱する。省スペースで、設計者のアイデアをすぐにその場で形にできるスマートファクトリーだ。
「3Dプリンターを活用した取り組みはデザインファクトリーが実現できるサービスの一部。市場や生産現場のニーズに合った標準化されたサービスを提供することが重要だ」(橋爪社長)。
今後について、橋爪社長は「多品種、大量、高速生産が顧客の要望。それを実現できる可能性を持つ技術の一つがアディティブモールドだと考えている。安価で速く製造できるように今後も改善を続けたい」と話した。
金型新聞 2023年11月10日
関連記事
国内最大の工作機械展いよいよ開幕!! 世界最大級の工作機械見本市「JIMTOF2022(第31回日本国際工作機械見本市)」が11月8日から13日までの6日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕する。主催は東京ビッグサ…
属人をシステム化へ ツール測定機や工具管理システムなどを展開するZOLLER Japanの焼きばめ装置搭載ツール測定機「redomatic」は、工具を取り付ける焼きばめ工程から工具測定までを自動かつ高精度で行い、安全で効…
オンデマンド受託製造を手掛けるプロトラブズ(神奈川県座間市、046-203-9100)は今年6月から、CNC切削加工サービスで「当日出荷オプション」の提供を開始した。これまで標準3日、最短翌日だった出荷をさらに短縮する。…
インターネットなどのネットワークを経由してソフトを提供する「SaaS(サース)」。ファイル共有サービスやビジネスチャットツールなど、さまざまなソフトで普及が進む中、金型設計などで活用するシミュレーションソフトでもクラウド…
