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ヒシヌママシナリー・菱沼慎介社長 世界から選ばれる会社へ【この人に聞く】
新しい市場ニーズに対応
ダイカストマシンメーカーのヒシヌママシナリー(埼玉県嵐山町、0493・62・3311)は昨年11月、菱沼慎介常務が社長に就任した。同社はマシンだけでなく、自動化装置や金型温調機などの周辺装置も含めたトータルでのシステム提供が可能。こうした自社の強みを生かし、「世界から選ばれる会社にしていきたい」と語る菱沼社長に目指す企業像や注力する取り組みなどを聞いた。

1984年生まれ、埼玉県出身。2010年日本大学大学院卒業後、カシオ計算機入社、14年ヒシヌママシナリー入社、17年取締役兼サービス部部長、18年常務、24年社長に就任し、現在に至る。モットーは「人にできて、自分にできないことはない」。
これまでの経歴は。
当社に入社後は加工や製造、生産管理、サービスなどに従事した。サービスでは部長を務め、顧客への修理、点検の他、ダイカスト技能検定の講習会の立ち上げや、アルミのホットチャンバーマシンの研究などにも取り組んだ。技能検定は現在も講師を務めており、アルミのホットチャンバーマシンの研究、開発も続けている。
自社の強みは。
当社はダイカストマシンだけでなく、自動化装置や金型温調器などの周辺装置も含めたトータルでのシステム提供が可能なマシンメーカーだ。また、海外展開も早く、1970年代初頭には海外輸出を開始していた。90年代には業界に先駆けてタッチパネルを搭載するなど、開発力と小回りが利くのが特長だ。大きい会社にはできないような思い切った舵切りができるのが強みだと思う。
装置や金型温調、トータル提案
注力する取り組みは。
新しい市場ニーズへの対応だ。現在、車載用FAKRAコネクタ向けの需要が急増している。特に金型パーティングラインから直接製品部に鋳込む「パーティング射出」方式を採用した「Uシリーズ」の需要が高く、顧客ニーズに合わせた開発を進めている。昨年、タイバーを4本から2本に減らし生産性や作業性を向上させた「U20ZR」を開発した。今年はより大型の「U30ZR」を開発し、新たな市場の開拓を進めていく。
その他注力することは。
人材育成だ。個人的にはここ5年が日本のものづくりのターニングポイントだと思う。なぜなら、高度な技能やノウハウを持った60〜70歳ぐらいの人材が引退してしまうから。彼らの持っているものをいかに若手に引き継げるかがその先の会社の能力に大きく影響すると考えている。
技能伝承の他、英語学習にも取り組んでいる。最近では日系企業でも製造現場に日本人が1人もいないということが増えてきた。当社の海外比率は6割を占めており、今後さらに拡大する可能性も考えると英語はより重要になる。
目指す企業像は。
当社はこれまで、お客さまの事業が成長し、機械を長く使ってもらうことで、成り立ってきた。この歴史は今後も変わらず踏襲していきたい。そのためにも新しい製品、技術を開発し続け、世界から選ばれる会社を目指していく。
金型しんぶん2025年8月10日号
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