金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JUNE

28

新聞購読のお申込み

オネストン・鈴木 良博社長「グループで金型強化」

パンチやダイ、強力ばねなどプレス金型部品を取り扱うオネストンは2021年に創業50周年を迎えた。プレス部品専門商社として基盤を築き、近年は「1個づくり」の特殊部品対応やリバースエンジニアリングほか、アメリカ・ケンタッキー州にも進出(オネストン・アメリカ)。さらに、プレス金型メーカーのトーハラ(名古屋市守山区)と橋村製作所(愛知県刈谷市)をグループ化し、事業領域拡大を図ってきた。次の10年を見据え、同社の鈴木良博社長に今後の将来ビジョンを聞いた。

すずき・よしひろ
1973年生まれ、愛知県出身。1996年金沢大学経済学部卒、名古屋銀行入社。2001年オネストン入社、02年常務取締役、12年代表取締役社長に就任。好きな言葉は「俺が俺がの我を捨てて、おかげおかげの下で生きる」。

設備拡充し内製強化 大型トライプレス機も

昨年度の状況は。

トーハラや橋村製作所の金型受注やオネストン・アメリカは好調だったが、オネストン本体は半導体など部品不足で自動車の減産の影響を受け、21年10月期の売上高は前期比3%増の28億7000万円とやや厳しさを感じた。

ただ、20年に豊田堤工場が完成し、大型鋳物の一次加工やプレス金型の上型・下型の加工、さらには金型の組完(金型部品を組み付ける)といった仕事も受注できたことで状況は好転し、今後に期待している。

今期の取り組みは。

岡﨑工場にあったマシニングセンタ2台や小牧工場の平面研削盤を豊田堤工場に移設したことで、特注小物部品の加工も外注するケースが出ており、利益を取りこぼしている。それを解消するために、今年5月に、オークマ製マシニングセンタ2台を小牧・岡崎の両工場に、アマダマシナリー製平面研削盤を小牧工場に導入する。生産能力を強化し、内製化を進めることで利益の向上を図り、今期の目標である売上高32億4000万円を達成したい。

金型受注の見通しは。

プレス金型は4~6月にかけて金型発注が増えると聞いている。型数も昨年並みのようで、中にはEV車向けの金型もあるようだ。多数の金型を受注するために、6月には設備を整え、万全の体制で臨みたい。

金型の設備投資は。

自動車の軽量化ニーズで、プレスはスーパーハイテン材やウルトラハイテン材(1180Mpa)の需要が高まっている。

また、カーボンニュートラルの課題もあるため、熱間プレスを活用していた1500Mpaの部品も冷間プレスで加工する可能性がある。そうしたニーズに対応するため、トライプレス機の強化が不可欠だ。1200tの大型トライプレス機の導入も視野に入れている。

今後の方向性は。

これから10年は基盤強化。オネストン本体も含め、グループ全体で金型を受注し、生産できる体制を整えていく。今後、プレス金型はハイテンやさらに硬い材料に対応した技術が必要で、グループで協業しながら、次の創業60周年までにグループで金型強化を図る。

金型新聞 2022年2月10日

関連記事

生産資産の金型管理こそDX ITOFROM 李 東烈社長【この人に聞く】

ショット数、温度、位置情報を把握 金型の保管問題が注目を集める中、金型の管理で頭を悩ます企業は多い。韓国のITOFROM社(アイトゥーフロム)の金型のデータ管理ソリューション「Shotline(ショットライン)」は金型に…

【鳥瞰蟻瞰】ワークス代表取締役・三重野 計滋氏 時代が求める金型づくり

日本の技術力は世界一魅力のある金型を創り連携し海外に売り込もう  国内の需要が縮小し、海外との競争はますます厳しくなり、自動車の電動化が産業構造をも変えかねない状況の中、日本の金型に未来はあるのだろうか。このような悲観論…

金型企業の代弁者として情報を発信<br>日本金型工業会 小出 悟 会長に聞く

金型企業の代弁者として情報を発信
日本金型工業会 小出 悟 会長に聞く

 人材の不足や育成、CASE(コネクティビティ・オートノマス・シェアード・エレクトリック)に代表される自動車産業の変化による影響、台頭する新興国など、日本の金型産業は様々な課題を抱えている。これらに対してどう立ち向かって…

この人に聞く
トヨタ自動車 大竹 知之部長

100年に一度の変革期 どうする金型づくり  エンジン、トランスミッション、カムシャフト、最近では電池やモータなど、自動車を動かすほぼ全ての内蔵部品の金型を手掛けるトヨタ自動車のパワートレーン工機部。豊田章男社長が「自動…

直彫加工のニーズに応え、横型の微細加工機を開発 塚田良彦氏(東洋機械製作所 取締役Th事業部長)【この人に聞く】

長年、工作機械や放電加工機メーカーのOEMやODMを手掛けてきた東洋機械製作所。鋳造から機械設計、製作、塗装、組立までを手掛ける能力の高さから多く機械メーカーの製品の設計や製造を請け負ってきた。そんな同社が35年ぶりに自…

トピックス

関連サイト