金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MARCH

20

新聞購読のお申込み

次世代の匠の技を考える 記者の目

PART1:金型メーカーアンケート「次世代に必要な匠の技は?」
PART2:「自動化の匠」 アイジーエヴァース
PART3:「5軸加工の匠」 エフアンドエム
PART4:「金属3Dプリンタの匠」 三光合成
PART5:「現代の名工に聞く、次世代の匠に必要なもの」三井ハイテック

記者の目

匠とは高度な技術を持つ人のことを指す。「特集:次世代の匠の技を考える」のアンケートや取材で感じたのは、匠自身がその優れた技能を持つことそのものにそれほど頓着が無いことだ。

金型の性能や品質、生産効率、コスト競争力を高めるために知恵を絞り、腕を磨く。金型づくりは難しく、だからこそ面白く、やりがいを感じ、四六時中考え、挑戦してしまう。

そうするうちにノウハウを蓄積し、感覚が磨かれ、いつしか周りの人に匠を意味する愛称で呼ばれるようになった。匠になろうとしてなったわけではなく匠はその結果、という感じだ。

それより匠の関心はそのプロセスの中で何を身につけてきたかということにあるのではないか。失敗と成功の中で何を学び、感性を養い、技能を自らのものにしてきたか。

次世代の匠の技術として注目される「デジタル技術や自動化」。これらもそうした長年の間に培った金型づくりの知恵や経験、ノウハウが乏しければ使いこなせない。

匠が次代の技術者に求めるのは金型づくりの根源的な技能である「五感による能力や感性を磨くこと」。基礎の技能習得を怠らないこと、そして基礎の技能から多くの技術が発展することは時代を越えて変わらないというメッセージだ。

ただ、案じていたのが技能を身につける環境。スマートワークや効率化の動きが広がる中、以前のように「背中を見て、時間をかけて」指導を受けることができない。分業でそのセクションしか経験できない。生産材の技術革新が早すぎる。

企業が生産性向上や働き方改革を推進する中で今の指導環境は変わりそうにない。となると、次世代には時間や組織に制限がある中で指導できる「教育の匠」が必要かもしれない(中)。

金型新聞 2022年2月10日

関連記事

進化への岐路
2020年 日本の金型

 2020年の金型業界はコロナ禍に翻弄された年になった。自動車産業を始めとしたユーザーの生産減や開発遅延などにより、金型需要は減少し、景況は悪化した。一方で、これまでと同じような活動ができないことで、ビデオ会議システムや…

試作回数を半分に削減 大阪銘板【特集:シミュレーションの使い方再発見!!】

自社商品の生産性アップ 大阪銘板は自動車などのプラスチック内外装製品などを中心に金型から成形、二次加工までを手掛ける。グループ全体で4つの生産拠点を持ち、型締め力100~2000tクラスのプラスチック製品を生産している。…

日本特殊光学樹脂 高精度・高品質の樹脂レンズ【特集:ものづくりを変えるレンズ金型】

支える3つのコア技術、大型機導入、 新分野の提案も フレネルレンズをはじめとする特殊なプラスチックレンズの金型製造から成形までを手掛ける日本特殊光学樹脂。同社は分解能10ピコメートル(1000億分の1メートル)の加工機を…

三菱電機 誰でも簡単に高品位加工【特集:放電加工〜最新技術はこう使え〜】

ワイヤ放電加工機「MGシリーズ」、加工条件設定にAI活用 ワーク形状によって微妙な加工条件の設定が必要になるため、技能者によって加工レベルに差が出るワイヤ放電加工。三菱電機が13年ぶりに刷新したワイヤ放電加工機「MGシリ…

【特集】日本の金型業界に必要な4つの課題 -デジタル化-

PART2 打田製作所 社長・打田尚道氏に聞く「デジタル化」 トップの判断が必要不可欠 業務フローを簡素化し、  現場が楽になること目指す なぜ金型企業がデジタル化を進める必要があるか。ここでいうデジタル化を「人に依存し…

トピックス

関連サイト