新型のワイヤ放電加工機を初披露 三菱電機は7月30、31日の2日間、産業メカトロニクス製作所 (名古屋市東区)で、「三菱電機メカトロニクスフェア(MMF2025)」を開き、新型のワイヤ放電加工機を初披露する。 展示会のテ…
情報はウェブで集める時代
JIMTOF/IPFがウェブ開催

パソコン、スマホ、タブレット。これらのツールは、いまや我々の生活に欠かせないものとなった。ニュースやSNSのチェックはもちろん、取引先の企業情報や現場の困りごとの解決方法といった金型現場で必要な調べごとにもウェブを活用する金型メーカーは多いはず。新型コロナウイルスの感染拡大によって、あらゆるイベントが中止や延期となる中、最先端の機械や工具が集う展示会も開催の場をウェブに移した。あらゆる情報をウェブで集める時代。上手く活用し、次の一手につなげたい。
2年に一度、東京ビッグサイトで開催される国内最大の工作機械見本市「JIMTOF(日本国際工作機械見本市)」。毎回、最新鋭の工作機械や周辺機器などが集結し、金型関連技術も多く披露されるため、金型業界でも注目度は高い。今年は12月に開催が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で、中止となっていた。

しかし、新製品発表の場や商談の機会を望むメーカーやユーザーのニーズに応え、史上初めてウェブで開催する。特設サイト「JIMTOF2020 Online」を開設し、11月16日から27日まで開く。機械や周辺機器メーカー各社が個別のページで最新製品・技術を紹介するほか、会期中はオンラインセミナーも開催される。チャット機能なども備え、よりリアル展に近い商談も行うことができる。
また、同時期にはプラスチックとゴムの専門展「IPF(国際プラスチックフェア)」もウェブで開催される。11月18日~20日の3日間で開らかれ、素材や成形機、金型などの最新製品・技術が披露される予定だ。
こうした主要展示会の動きを受けて、機械や工具メーカー各社も自社で独自のウェブ展示会を開催する動きが広がっている。
DMG森精機は、「JIMTOF2020 Online」と同時期にデジタルツインショールームを活用した「DMG MORIオンラインテクノロジーデイズ」を開催。新機種など85台30システムを展示し、「5軸化・複合化/自動化/デジタル化」をテーマにしたオンラインセミナーも開く。

牧野フライス製作所も独自のウェブ展示会「MAKINO MEET NEXT 2020」を開催する。同社はコロナ以前からデジタルマーケティングを強化しており、ユーザーによりいち早く最新の情報を届けることを目的として、オンラインセミナーの開催などに力を入れている。
切削工具メーカーでは、今春に三菱日立ツールから社名変更したMOLDINO(モルディノ)が「MOLDINO WEB EXPO」を開催。金型に特化した最新加工技術や事例を動画や資料を通じて紹介する。
こうしたウェブ展示会に金型メーカーでも期待する声は多い。日本金型工業会の小出悟会長(小出製作所社長)は「時間や場所の制約がないのは大きな利点。目的意識を持って見れば良い情報が集められる」と話す。また、同工業会技術委員長の平林巧造氏(サイベックコーポレーション社長)は「ウェブの難しさもあるが、上手く活用できれば、今後浸透していき、ウェブ開催が当たり前になる可能性もある」とみる。
現物が見られたり、濃密な情報交換ができたり、リアル展にしかない魅力があるのも確かだ。しかし、ウェブ展示会というこれまでにない新しいものが登場したことで、より効率的に情報収集できる可能性も広がった。金型メーカー各社には、この新時代に上手く順応し、次の一手に向けた活動が求められる。
金型新聞 2020年11月10日
関連記事
自動化は新時代へ 今年国内最大の工作機械見本市「メカトロテックジャパン2021(MECT2021)」が10月20日から4日間、名古屋市港区のポートメッセなごやで開かれる。主催はニュースダイジェスト社で、愛知県機械工具商業…
JIMTOF2022で次世代の技術としてひときわ注目を集めたのがデジタル技術だ。IoTやAI、クラウドなどを活用し機械の稼働状況監視や加工の不具合低減に生かす。金型づくりでもデジタルトランスフォーメーション(DX)が課題…
金型づくりを学ぶ学生たちがお題に沿って、金型を設計・製作し、その工程を披露する「第17回学生金型グランプリ」が今年もインターモールド内で併催され、4月17日に特設会場で授賞式が行われた。プラスチック金型部門とプレス用金型…
金型業界含め国内製造業は慢性的な人手不足を抱え、加工や測定工程で自動化を図ることが大きな課題となっている。そのため、これまで複数の機械で加工していた加工工程を1台の機械に集約し、段取り工程の削減や短縮、さらに、工程間の搬…