石川工具研磨製作所は切削工具の再研磨や特殊工具の製作を手掛ける。「新品同様の精度でお戻しする」(石川直明社長)高精度な研磨技術が強みだ。 その一つが刃先を究極まで綺麗に仕上げる取り組み。様々な条件を整えることで、きれいな…
I‐PEX 金型棟新設
福岡2工場の設計・製造を集約
新設する金型棟

電子部品や自動車部品を手掛けるI‐PEX(京都市伏見区、075-611-7155)は、技術部門の中核拠点I‐PEXキャンパス(福岡県小郡市)に金型棟を新設する。福岡県の2工場の金型開発と製造を集約し、品質や生産効率を高める。金型のマザー工場と位置付け、ここで開発した金型をグループの工場に供給するほか、その技術をほかの金型工場でも活用する。
金型棟は敷地面積約6660㎡、1階建てで、I‐PEXキャンパスの敷地内に2020年12月に着工し22年12月に完成、22年春に操業を始める。主にコネクタを生産する小郡工場(福岡県小郡市)と自動車部品を製造する大野城工場(同県大野城市)の金型部門を移管する。金型生産用の設備も新たに導入する。建物や設備などの総投資額は約30億円。
I‐PEXは1963年に創業(旧社名・第一精工)。電子機器などの精密金型を手掛け、電子機器用や車載用コネクタ、車載センサなどの量産へ事業を拡大。生産・営業拠点を世界11カ国に展開し、近年はスマートフォンや高機能化する自動車向けに販路を広げる計画。しかし国内の中核拠点の福岡2工場が手狭になりつつあった。
2工場の金型部門を移管するI‐PEXキャンパスは九州情報大学小郡キャンパスの跡地。2019年に跡地を取得して校舎を改修し、管理部門(約70人)や技術部門(約330人)が異動。金型棟には2工場の金型部門(約135人)が勤務する計画。2工場の技術と製造部門が密接に連携し品質や生産性の向上、高度な金型の研究開発に取り組み、そこで培った技術を海外工場などで活かす。
I‐PEX(当時・第一精工)は1990年代の半ばからコネクタなどのファブレス企業アイペックスと提携。アイペックスが開発した細線同軸コネクタ「CABLINE」など数々のコネクタを手掛け、2004年には子会社化した。5Gや自動車の電動化、IoTなどの市場の動きに挑む姿勢を示し、グローバルでの認知度を広げるため、2020年8月、社名をI‐PEXに変更した。
金型新聞 2020年11月10日
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