型技術協会は6月23、24日、「型技術者会議2022」を大田区産業プラザPiO(東京都大田区)で開催する。事前申し込み制で、申し込み締め切りは6月6日まで。参加費(講演聴講)は主催・協賛団体会員が1万1000円、一般が2…
大阪産業創造館 セミナーでMGNETの武田社長が講演
マジックメタルで金型の素晴らしさを世の中に

大阪産業創造館(大阪市中央区)で4月12日に開かれたセミナーで、武田金型製作所の子会社でサービスデザイン(無形デザイン)を手掛けるマグネット(MGNET)の武田修美社長が、無形デザインによる企業価値の向上をテーマに講演した。これまでに手掛けた無形デザインの一つとして、嵌め合い金属ワーク「マジックメタル」で金型の素晴らしさを世の中に広め、工場見学などを通じて次世代にものづくりの魅力を発信していることについて話した。
※講演内容を抜粋、要約しています。
自動車メーカーに就職、大病を患い武田金型製作所に


私は2000年に地元・新潟の会計専門学校を卒業し大手自動車メーカーに就職しました。営業マンとして新車販売を担当しましたが5年目に大病を患い退社。リハビリしつつ在宅で家業のプレス金型メーカー武田金型製作所で手伝いを始めました。
体調が回復するとともに正社員となり新規事業部を新設し自社ブランドの名刺入れを商品化しました。独学でウェブサイトの構築やマーケティングを学び、事業部の売上拡大により11年、MGNETを設立しました。
MGNETは武田金型製作所の広報活動や自社ブランド製品を販売するほか、ものづくり企業のプロダクトマネジメントやブランディングといった無形の価値をデザインする「サービスデザイン」を手掛けています。
嵌め合いワークの凄さに衝撃、それをヒントにマジックメタル
その一つとして手掛けたのが武田金型製作所のマジックメタルです。2つのパーツの高精度な嵌め合い金属ワークで、背後を押すと文字が浮かびあがります。テレビやネットニュースなど様々なメディアに取り上げられ、今では広く知られるようになりました。
そのヒントになったのは武田金型製作所の金型工場の片隅に置かれていたワークです。複数のピースがピタリと嵌まり合い、その隙間は見えない。私は金型づくりの経験が無いに等しいので、その精密さに衝撃を受けました。それと同時にそんな高度なものが無造作に転がっていることにも。
私はさっそく、このワークに手を加えて文字が浮かび上がるようにすれば、金型の技術の素晴らしさを表現できるのでは、と考えました。けれど技術者の反応は、「たいていの金型メーカーは作れるよ」。世の中に広く知られるようになってからもSNSで同じような内容の意見が書き込まれました。
しかしその一方で世の中の多くの人たちからは驚きの声が寄せられました。私はかねてから「多くの物事は見えていることで判断される」と感じています。金型の技術者にとっては当たり前のことでも、それを見たこともない人には、その素晴らしさを判断する機会が無かったのです。
マジックメタルは、世の中の多くの人が知らない金型の技術を、「何でもないように見える金属片から文字が浮かび上がる」という方法で精度の高さを見えるようにしました。それによって、その技術の素晴らしさを多くの人に共有してもらえたのだと感じています。
ものづくりに興味を持つ子どもが増えて欲しい
マジックメタルが知られるようになり武田金型製作所には新たな取引の依頼が寄せられたり、入社を希望する人が増えたりしました。ただ、何より良かったと感じているのが、子どもたちが金型やものづくりに興味を持つきっかけになったことです。
武田金型製作所では希望する企業や学校の工場見学を受け入れています。その中には学生が「マジックメタルを見たい」と訪れる学校もあります。マジックメタルを通じてものづくりに興味を持ち、将来働きたい子どもがひとりでも増えたら、と願っています。
金型新聞 WEB限定
関連記事
日本金型工業会プラスチック型部会に登壇 日本金型工業会はこのほど、令和7年度第1回プラスチック型部会を開催した。プラスチック金型やガスベント部品などを手掛けるプラモール精工(宮城県富谷市、022・348・1250)の脇山…
JIMTOF2022で次世代の技術としてひときわ注目を集めたのがデジタル技術だ。IoTやAI、クラウドなどを活用し機械の稼働状況監視や加工の不具合低減に生かす。金型づくりでもデジタルトランスフォーメーション(DX)が課題…
メカトロテックジャパンでは「キカイを探そう」をテーマに、197台の工作機械が展示される。リアルな工作機械関連の展示会としては2年ぶりの開催とあって、出展するメーカー各社は新技術を披露し、顧客の課題解決に努める。金型業界で…
5軸制御立形マシニングセンタ「Vertex55XⅢ」 三井精機工業の公式ホームページは、こちらから 現場の課題 付加価値の高い加工部品の仕上げ加工は、精度要求が厳しい。加工機には、機械本体の剛性向上に加え、主軸性能やク…


