金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

NOVEMBER

28

新聞購読のお申込み

ナガセインテグレックス 超精密加工を自動で、軽く強い機械だから可能に【特集:金型づくりを自動化する】

スマートシステム

ナガセインテグレックスは、超精密化・省人化を実現する各種加工ソフト「スマートシステム」をオプションで提供している。「IGTARP DESIGN(イグタープデザイン)」をコンセプトに製作したSGDシリーズのような運動特性や繰り返し再現性、S/N比が高い超精密研削盤だからこそ実現できる。

超精密門型平面検索盤「SGD1」によるボルスター加工

まず「スマートサーフアップ」。真直・平面・テーパ・凹凸などの任意形状を、自在に創成することができる。

「スマートアングルアップ」は、専用治具を用いることなく3面の直角面加工が可能。機上計測の結果に基づき、直角加工を完成させる。

そして「スマートアンジュレーションアップ」。これも専用治具を用いることなく、ワークの歪み取り加工ができる。脱磁状態と励磁状態でワークを機上計測し、その差分を逆補正して研削加工すれば歪み取りが完成する。

「スマートエフィシェンシー」は、形状測定し、取り代の少ない箇所は送りを速く、取り代が大きい所は送り速度を抑えて加工することで省人化と高能率加工を可能にする。

さらに、「旋回砥石軸」は、大型ワークの端面や傾斜部の加工を段取り替えせずに加工できる。

「スマートアングルアップ」における直角度測定の様子

これらを組み合わせることで、さらなる自動化も可能になる。例えば、ワーク面を機上計測し、砥石をドレスし、非接触センサで砥石径を測定。切込み量を導き出して自動で切り込めば、自動鏡面研削が可能になる。

新藤良太常務は「繰り返し再現性が高く、振動や温度など外的影響を受けにくい当社のマシンだからこそ可能な超高精度化・鏡面加工であり、省人化であり、高能率化だ。現在も、驚くような加工ができて、お客様のお困りごとを解決する新機能を開発中なので楽しみにして頂きたい」と自信を見せた。

「IGTARP DESIGN」は、革新的な発想で解析技術を駆使し、究極のコンパクト・軽量と、高い静剛性・動剛性を実現し、いわゆる軽くて強い研削盤を生み出した。機種によって違いはあるが、SGDでは、設置面積は、従来機比50%、機械本体の静剛性・動剛性は2倍、各軸の移動速度も1.2~4倍にアップした。

金型しんぶん 2025年6月10日号 

関連記事

ユーロテクノ 新型ローラーガイドピン

ガイド〜位置決めをユニット化 ユーロテクノ(東京都杉並区、03-3391-1311)はこのほど、アガトン社(スイス)の射出成形金型用ローラーガイドピン「AGS」を発売した。ガイドから位置決めまでを一つのユニットで行うこと…

類似のCADを検索<br>NTTデータエンジニアリングシステムズ

類似のCADを検索
NTTデータエンジニアリングシステムズ

金型向けクラウド新版  NTTデータエンジニアリングシステムズ(東京都大田区、03-5711-5331)はこのほど、金型向けのクラウドサービス「Manufacturing—Space(MS)」の最新版のサービスを開始した…

CGTech マシンシミュレーション新版V9.5リリース

工具摩耗の可視化 CGTech(東京都豊島区、03・5911・4688)はこのほど、NCマシンシミュレーション「べリカット」の新版V9・5をリリースした。ヒートマップ表示による工具摩耗の可視化や、CNCマシン接続のポスト…

【金型テクノラボ】三菱商事テクノス SKD61相当の金属、3Dプリンター用粉末

ダイカスト金型などで使用され始めた金属3Dプリンター。しかし、造形で広く使われる粉末材のマルエージング鋼では熱伝導性が低いなどの課題もあり、SKD61相当の粉末材の開発が求められていた。今回、三菱商事テクノスと大手素材メ…

レゾナック 大型外装部品に発泡成形技術を適用し、30%以上の軽量化を実現

レゾナック(東京都港区、髙橋秀仁社長CEO)は、独自の発泡成形技術を用いて、自動車の後部に配置されるバックドア用『アウターパネル』の試作品を開発した。現在同社が手掛ける外装発泡成形品では最大の大きさ。従来のソリッド成形品…

トピックス

関連サイト