金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

SEPTEMBER

10

新聞購読のお申込み

Hexagon MI AM造形品の品質保証【特集:金型づくりのAM活用最前線】

Ⅹ線CT解析ソフト活用

採用が増えつつある金属AMによる金型の入れ子部品。しかし、造形したワークの内部にできた巣の有無や造形密度などは切断するしか把握できないため、品質保証の難しさがAM入れ子部品の採用の壁の一つになっている。

Hexagon Manufacturing  Intelligence(Hexagon MI)はX線CTデータ解析ソフト「VGSTUDIO MAX」を活用し、造形したワークを切断せずに品質保証できるシステムを提案している。

造形物を切断せず、AM部品を品質保証

同ソフトはX線CT装置を使ったワークを解析する技術。元々はX線CTで撮像したワークの内部を分析するソフトで、その技術をAMの品質保証に応用した。

具体的には3Dプリンタに搭載した赤外線などの高精度カメラやセンサを使い、一層ごとに画像データ撮像する。そのデータを積層させ、ワークを3次元化。その3次元データを基に巣や形状、密度などを計測する。

AM装置に搭載したカメラなどで一層ごとに撮像する

その解析精度が高いのが特長だ。AM入れ子部品を造形するダイカスト金型メーカーの日本精機は、造形した入れ子をX線CT装置で解析したデータと、VGSTUDIO MAXで解析したデータモデルを比較した。その結果「造形した入れ子と解析したモデルの差異は全くなかった」(木下修平セールスチームマネージャー)という。「造形中を撮像するカメラの精度に準拠してしまう部分はあるが、精度は高い」。

精度に加え、解析速度が早いことも特長だ。AMで造形した水管部位だけを抜き出して解析することができるなど、解析速度のアップにつながる。

すでに日本精機ではVGSTUDIO MAXを活用し、品質保証に活かしている。同社の松原雅人常務取締役は「割れが発生した際にそのデータをもとに顧客と品質に関する議論を進めている」という。

木下マネージャーは「現在のAM装置では高精度カメラやセンサがオプションになっていることが多く、品質保証に活かしている事例は少ない。しかし、海外ではAM部品の品質をどう担保するかが課題になっており、解析ソフトの活用は広がっていく。VGSUTUDIO MAXの活用を提案していきたい」。

金型しんぶん2025年11月10日号

関連記事

サンワ金型 様々な仲間が集まる工場に【特集:かっこいい工場】

金型メーカーからエンジニアリング企業へ 「金型メーカー単体では生きるのが難しい時代だからこそ、新しいモノを作りたい人や企業がシーズを持ち寄り、一緒に花を咲かせられるガーデンとしての開発工場を目指す」と鈴木大輔社長は202…

日本金型工業会 商品企画開発力WGリーダー 打田尚道氏に聞く【特集:日本金型工業会第14回定時総会】

ニーズとシーズをつなぐ仕組み 製造業では、顧客のニーズを捉え、自社が保有する技術やシーズを確認し、実現できる企画案を考えます。企画を実現する上で、技術が不足する場合は技術開発し、商品が完成します。ワーキンググループ(WG…

ソディック 放電加工の工程を自動化するセミオートシステム開発

設計から加工まで一気通貫、高額な設備投資が不要 ソディックはこのほど、放電加工の工程全体を自動化するセミオートシステムを開発。同システムは、電極設計CAD、電極切削CAM、電極測定CAM、放電加工プログラムの作成がデジタ…

シミュレーションソフト【Breakthrough!】

金型のユーザーニーズとして普遍的なものが短納期化。昨今は開発期間の短縮など金型生産に費やす時間が短くなっているほか、コスト削減のため工数削減(手戻り削減)が大きな課題となっている。そこで重要なのがCAEの有効活用だ。近年…

つながる、運ぶ、測る
広がる金型づくりのスマート化

 新しい技術を活用して製造プロセスを効率化する、金型づくりのスマート化が広まっている。IoT(モノのインターネット)技術で機械の稼働状況を監視・分析したり、様々なサービスを提供したり、無人搬送車(AGV・AIV)でワーク…

トピックス

AD

「安かろう悪かろう」を覆す「Autodesk® Fusion®」の実力 応用技術(株)がウ...

応用技術株式会社(大阪市北区、06・6373・0440)は7月8日、ウェビナーイベント「Fusion DAY」を開催した。 応用技術はオートデスク代理店の最上位資格である「... 続きを読む

関連サイト