2020年の金型業界はコロナ禍に翻弄された年になった。自動車産業を始めとしたユーザーの生産減や開発遅延などにより、金型需要は減少し、景況は悪化した。一方で、これまでと同じような活動ができないことで、ビデオ会議システムや…
【鍛造金型特集】鍛造型、好調を持続
その背景や今後は
自動車生産台数の増加 EV化への対応も必要
鍛造金型が好調を持続している。経済産業省の機械統計によると、2016年の鍛造金型の生産金額は307億円とリーマンショック前の200億円を大幅に上回る。数量では減少傾向にあることから、1型当たりの付加価値は向上しているともみて取れる(表1)。
一方、ユーザーである鍛造品の動向はどうか。同じく、経済産業省の生産動態統計によると、鍛工品の17年の生産実績は243万tで、05年以来240万t超えを記録した。金額ベースでも、6340億円とこちらも過去2番目の高い水準となっている(表2)。
背景にあるのは、自動車業界の伸びだ。16年の世界の自動車生産台数は9400万台を超え、右肩上がりが続いている。日本鍛造協会によると、鍛造品の約75%が自動車業界向けであることから、生産台数の拡大は鍛造品の増加に直結する。
では、熱間、冷間部品の内訳はどうか。17年の熱間品の生産重量は約230万t、冷間品が約12万tと95%が熱間品だ。熱間品のほうが大型サイズのものが多いことも背景にはある。
一方、金型では分類がないので、詳細は分からないが「熱間の9割近くが内製」(日本鍛造協会の八木議廣会長)という構図となっている。このため、鍛造型メーカーは熱間専業が少なく、冷間鍛造金型を専業とするメーカーが多い。
いずれにせよ、好調が続く鍛造業界だが、今年の見通しについて、八木会長は「17年の高水準は18年も続く」と話すなど、足元の景気は良好だ。だが、鍛造品はエンジン回りなどの部品が多いことから、電気自動車(EV)の登場で鍛造部品の減少を懸念する声も少なくない。このため、鍛造型メーカー各社は新分野に進出したり、新たな価値を高めたり、様々な取り組みを進めている。
【関連記事:日本鍛造協会 八木議廣会長に聞く 熱間鍛造の動向】
金型新聞 平成30年(2018年)3月10日号
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