表面処理、金型メーカーなどが任意団体設立 金型や機械部品などの表面設計ソリューションを提供する任意団体「表面設計コンソーシアム」が11月15日、神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)海老名本部(神奈川県海老名市)で…
井高らギガキャストイベントを開催 欧州の最新事例学ぶ
自動車メーカーら120人が参加
機械商社の井高(愛知県名古屋市)とコンサル企業のHakataInternational(神奈川県茅ケ崎市)は11月14日、愛知県名古屋市で、一体で大型部品を鋳造する「ギガキャスト」のイベントを開催した。自動車メーカーや部品メーカーら約120人が参加した。
同イベントは7月に続き2度目。今回はドイツの金型メーカーら4社がメインスピーカーとして講演。ゲストスピーカーとして、吉利汽車も自社のギガキャストの取り組みを紹介した。
講演したシェフラー社を中核とするSFツーリンググループ(独)は、ギガキャストの金型を約20型製造したノウハウを持つ。最大では型重量で300tの金型製造の能力もある。講演では「現状では(ギガキャスト)のサイクルタイムは約100秒程度」と紹介。課題は「冷却効果の高い水管をどう配置するか」や、「(冷却回路で)型が大きくならないために、冷却の回路をどう減らすか」が課題だと述べた。また、水管内部の錆など防ぐために、冷却水の工夫についても解説した。
今後の動向について「現状、ギガキャストでリアとフロント部を製造しているが、自動車メーカーからアンダーボディを鋳造したいという要望もある」とし、「大型化に対応していく」とした。
次いで講演したブーマー社(独)は離型材の塗布や自動化に関するメーカー。シミュレーション技術を活用して、「金型のどこの部分に離型剤を噴霧すべきか」、「そのためにノズルの位置」などについて解説した。ロボットを活用して、大量の部位に離型剤を塗布できる2m角の「メガボックス」というスプレーシステムや、リアやフロント部位向けの離型剤の塗布の実績なども紹介した。鋳造後の製品を測定して、治具による補正作業も発表した。
ABK社(独)はギガキャスト向けのトリミングプレスやツールを提供するメーカー。すでにグローバルで7台の納品実績を持ち、近く日本国内にも納品するという。トリミングプレス型を製造するAulback社からは、ギガキャストに関するトリミング型の技術などを発表。一発でトリミングして、バリ取りまで行う技術を紹介した。
その後はゲストスピーカーとして、吉利汽車が講演。自社のギガキャストの取り組みを発表するとともに、7200tのダイカストマシンで58㎏まで軽量化に成功したリア部品(写真)の製造プロセスを紹介した。
ワークを見たダイカスターの技術者は「ギガキャストによるワークを継続的に調査しているが、以前に比べ湯流れが改善している」と話していた。井高の石川博常務取締役は「今後も定期的にギガキャストのイベントを開きたい」と継続した取り組みにしていくという。
金型新聞WEB限定
関連記事
出展各社の見所、小出会長(日本金型工業会)がレポート 新型コロナの感染が拡大し金型関連企業も県外への外出を自主規制する動きが広がる中、インターモールド2021では初の試みとして開催初日の4月14日、展示会場の様子を撮影…
JIMTOF出品機を披露 三菱重工工作機械(滋賀県栗東市)は、2月7日(木)・8日(金)の2日間、同社本社工場で「マシンツールフェア」を開催する。 昨年11月に東京ビッグサイトで開催されたJIMTOF2018に出展し、注…
オンラインで 10月12〜15日 型技術協会は10月12~15日にウェブ上で「型技術者会議2021オンライン会議」を開くと発表した。 オンライン会議システム「Teams」で開催する。参加人数200人。申し込み締め切り日は…
超高精度油ワイヤ放電加工機MXシリーズ 三菱電機公式製品紹介は、こちらから 現場の課題 小形の精密電子部品やモータコアなどの中形自動車用駆動部品をはじめとした高精度金型では、長時間の安定したワイヤ放電加工が求められており…