金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MARCH

24

新聞購読のお申込み

研削盤3機種を発表 長島精工 

省スペース設計・自動化も対応

 研削盤メーカーである長島精工(京都府宇治市、0774・45・3611)は先日開かれたJIMTOF2018で新製品の精密小型ネジ研削盤2機種(内径ネジ及び外径ネジ)と、超精密高効率円筒研削盤1機種を発表した。精密小型ネジ研削盤は従来機に比べ大幅な省スペース化を図り、うち内径ネジ研削盤はロボットで自動化にも対応。超精密高効率円筒研削盤は両センター支持仕様で、粗加工工程と仕上げ加工工程を同時に行える特長を持つ。

外径ネジ研削盤TO10-30

内径ネジ研削TI10-10

円筒研削盤NOG-2HF

 発表した精密小型ネジ研削盤は外径ネジ研削用「TO10-30」と内径ネジ研削用「TI10-10」の2機種。いずれも徹底された省スペース設計により、「TO10-30」は幅1580㎜、奥行き2300㎜。「TI10-10」は幅1310㎜、奥行き1880㎜(共に加工液タンクを含む)でクラス最小を実現。同社オリジナルソフトウェアを搭載し、ネジ諸元を入力するだけで、面倒な計算や機械調整なく多様なネジ研削加工が簡単にできる。加工補正機能も充実し、補正したいネジのリード及び有効径を任意の加工範囲(軸方向、最大10点まで)で補正できる。さらに、ワーク主軸後部にロータリードレス装置を搭載し、独自の砥石成形システムにより様々な形状の砥石が製作できる。これらの機能により、一般規格ネジから特殊形状ネジ、ボールネジまで対応。「TO10-30」の加工範囲は外径φ60㎜、長さ300㎜。「TI10-10」は内径φ80㎜、長さ50㎜。対応する主なネジ形状は台形・三角形状、ボールネジ形状、多角形状、ノコ刃形状。また、総形ドレッサーにも対応。「TI10-10」はオプションでワーク交換用ロボットを搭載でき、連続自動加工も可能だ。「TO10-30」の主な用途は金型部品やネジゲージ、ボールネジなど。「TI10-10」はネジゲージや精密ナットなどを想定。

 超精密高効率円筒研削盤「NOG-2HF」はオリジナルの両センター支持仕様で、プレス金型用パンチや工具母材の段研削加工を想定した研削盤。同機はワーク左右テーブル軸(X)、前後砥石軸1(Y)と前後砥石軸2(Z)の3軸構成。両センター支持で粗加工用砥石と仕上げ加工用砥石を装着し2枚の砥石で粗・仕上げを同時研削する。形状加工にも対応するため、作業の効率化や加工工程の集約が期待できる。加工範囲はワーク外径φ50㎜、ワーク長さ300㎜。同社担当者は「超硬など焼結素材を前加工なく加工したいというユーザーの要望に応えた」と話す。

金型新聞 平成30年(2018年)12月10日号

関連記事

ミスミ 省スペース、耐屈曲性タイプのカートリッジヒータを発売

ミスミグループ本社(東京都文京区、03-5805-7050)はこのほど、省スペース、耐屈曲タイプのカートリッジヒーターを発売した。柔軟性と耐屈曲性に優れたリード線構造を採用し、断線リスクを低減。車の電動化などに伴う金型の…

トリムラインを非接触測定
ニコン

 ニコン(東京都港区、03・6433・3600)は、プレス部品のトリムライン測定に適したレーザースキャナ「H120」とソフトウエアを開発し、金型業界向けに提案を強化している。属人的で作業のムラや工数の浪費が発生していたト…

岡本工作機械製作所 超精密加工のテスト対応

室温±0.2度の恒温室 岡本工作機械製作所(群馬県安中市、027-385-5800)はこのほど、本社工場内に室温22度±0.2度で管理された「ウルトラ恒温室」を設置した。鏡面金型プレートやスマホレンズ金型など超精密加工の…

低抵抗インサートを追加
三菱マテリアル

多機能カッタシリーズ  三菱マテリアルはこのほど、高能率加工用多機能カッタ「VPX」シリーズに低抵抗インサート「Lブレーカ」を追加した。8材種48アイテムを加え、幅広い被削材の加工に対応する。  切れ味重視の設計により低…

金型製造現場向け生産管理システム7選【Breakthrough】

金型の工程は多岐にわたる上、外注先との調整、メンテナンスといった突発的な加工など管理すべき項目が多い。これらをうまく管理し、コスト競争力と短納期を実現するには、生産管理システムが欠かせない。最近では、工場全体や海外など複…

関連サイト