金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JANUARY

25

新聞購読のお申込み

特集〜世界の需要どう取り込む〜
金型のサムライ世界で挑む –アジア–

 新天地を求めて、世界に進出していった日本の金型メーカーは、何を考え、どんな苦労や課題を乗り越えて、取り組みを進めてきたのか。また、さらなる成長に向け、どんな青写真を描いているのか。中国、タイ、メキシコ、アメリカ、欧州それぞれの国・地域に進出する5社を取材した。

名古屋精密金型 渡邊幸男社長

  • 本  社: 愛知県東浦町緒川北鶴根66‐5
  • 電  話:0562-84-7600
  • 代表者:渡邊幸男社長
  • 創  業:1975年
  • 従業員:128人
  • 海外拠点:ベトナム、インドネシアなど3拠点
  • 事業内容: プラスチック金型設計・製造

金型に加え成形も視野

 ベトナム進出したのは2002年(設立)で日系プラスチック金型メーカーとしては2社目です。当時は国内の金型におけるコストダウン要請に応える方策の1つでした。ところが、日本の2輪車部品メーカーの進出ラッシュが続き、現地のプラスチック金型の製作依頼が10年以上続きました。これは予想もしなかったことです。ベトナム人も大変勤勉で大いに戦力になってくれました。

 インドネシアについてはベトナムと異なり、顧客が中国など海外メーカーに多く発注する時代を見据え、先にマーケットの大きいインドネシアで金型製作の技術確立を目指しました。国内顧客も多数進出していたことも後押しになり、現在も製作する金型の9割はインドネシア国内向けです。

車生産到来に期待

 現状のベトナムは人材も育ち、ヘッドランプの金型など日本と同等の力があります。さらに競争力強化のため大型に対応する設備投資も進めています。ただ、現地ローカル企業も力を付けており、コスト競争は厳しくなっています。今後は大型金型や当社の強みである磨きの技術を活かし、本格的な4輪車製作時代の到来に備え、成形分野の拡充も検討しています。顧客や現地の金型メーカーとの情報交流などネットワークも欠かせません。

また、インドネシアも金型製作していますが、国内情勢など不安定さもあり、想定通りとはいきません。社会常識も日本人には理解しにくい面もあります。また、韓国の金型メーカーも多数進出しており、競争は激しいものになっています。

 金型メーカーが海外展開を考える上で、最も重要なことは人であり1番の資源です。ですから、日本の若い人材が海外で活躍したいと思わせる環境が望ましいです。そのためには進出国の実情や歴史など隅々まで調査する必要があります。大切な社員を派遣するわけですから、自分(トップ)が行くと仮定し、検討しなければなりません。

他4ヵ国は下記リンクから

金型新聞 2020年7月1日

関連記事

差別化できる設備投資、従来とは違う戦い方で次世代につないでいく 中村稔氏(日新精機社長)【鳥瞰蟻瞰】

当社は創業から50年間、冷間圧造金型一本で事業を続けてきました。しかし、10年後も同じように事業を続けていられるかというと、そうは考えていません。今ある仕事は相当減っていると思います。感覚的な予測になりますが、だいたい3…

日本金型工業会 事務局長 川田 明美さん(58)
〜ひと〜

会員の声をカタチにしたい  昨年、金型メーカーで働く女性が現場の課題などを話し合った「かながた小町」を企画した。金型メーカー約420社が参加する日本金型工業会の行事の多くは経営者やマネジメント層が対象。「金型メーカーで働…

横田悦二郎氏

【プレス型特集】強みを維持し続けるには…
日本金型工業会 学術顧問 横田 悦二郎氏に聞く
プレス金型の強みと未来

ゼロベースで知恵絞る 得意な分野で連携を 顧客の生産技術をサポート  日本金型工業会の学術顧問を務める、日本工業大学大学院の横田悦二郎教授は、日本のプレス金型の強みを「他の型種に比べ、技術の蓄積が生かせる部分が大きい」と…

「金属AMはプロセスの一つ、目的は顧客の課題解決」日本精機常務・松原雅人氏【鳥瞰蟻瞰】

金型メーカーから技術を発信 粉末やレーザーなど、多くの要素を最適に制御しなければいけないため、金属3Dプリンタによる金型づくりは簡単ではありません。また、何でも作れる魔法の杖でもありません。それでも参入したのは、切削加工…

伊藤清光さん 進取の精神で取り組む現代の名工【ひと】 

セラミックスや焼結機械部品、超硬合金の刃先交換用チップ。これらは粉末にした材料を金型に入れ、成形機で押し固めた後に焼結する「粉末冶金」によって出来上がる。 従来の粉末成形は、成形体の外周に凹凸がついた形状の成形が難しく、…

トピックス

関連サイト