マイクロヴェルトは4月にもレーザー式の回転工具外径測定機「マイクロヴェルトナノ9」を発売する。設置環境や技術者のスキルを問わず、極めて短い時間で高精度に測定できる。 工具を独自のVブロックにセット。ボタンを押すと工具が回…
特集〜世界の需要どう取り込む〜
金型のサムライ世界で挑む –メキシコ–
新天地を求めて、世界に進出していった日本の金型メーカーは、何を考え、どんな苦労や課題を乗り越えて、取り組みを進めてきたのか。また、さらなる成長に向け、どんな青写真を描いているのか。中国、タイ、メキシコ、アメリカ、欧州それぞれの国・地域に進出する5社を取材した。
七宝金型工業 松岡寛高社長
- 本 社:愛知県津島市南新開町1‐357
- 電 話:0567-24-8787
- 代表者:松岡寛高社長
- 創 業:1949年
- 従業員:104人
- 海外拠点:タイ、メキシコなど3拠点
- 事業内容: ダイカスト金型設計・製造
協業体制の構築

- 本 社:愛知県津島市南新開町1‐357
- 電 話:0567-24-8787
- 代表者:松岡寛高社長
- 創 業:1949年
- 従業員:104人
- 海外拠点:タイ、メキシコなど3拠点
- 事業内容: ダイカスト金型設計・製造
日本の顧客数社がメキシコ進出したのがきっかけです。メキシコを含む北米市場は大きく、既存顧客以外にも欧米メーカーなど新規開拓につながると考えました。進出前からメキシコ、アメリカ向けの金型は増加傾向で、現地には鋳造メーカーが多く、金型メーカーが少ないため、将来は現調化したいという顧客ニーズに応えられると思い、2016年に工場を稼働させました。
まずは修理・メンテナンス事業から始め、徐々に技術を鍛えて金型製作に取り組む計画で、2年前から金型の製作も行っています。始めてみると苦労も多く、人材の定着率と育成に悩んでいます。タイに工場を持った時も同じ悩みを抱えましたが、メキシコはそれ以上に難しく、やはり5~10年の人材が定着しないと技術レベルは向上しません。また、金型製作に必要なインフラ面(加工や熱処理など)も整っておらず、輸入に関する間接費も高いため、型費が高くなる傾向にあります。顧客もコストダウンのニーズが強いため、当社も部品など仕入先については中国などグローバル調達を検討しなければいけません。
北米市場は伸びる
現状、金型の輸入が多いものの、メキシコは将来的にも伸びる市場だと思います。もともとメキシコを含む北米市場を視野に入れていたため、日系だけでなく欧米メーカーの開拓が目標です。
そこで、イタリアの金型メーカーとパートナーシップ締結を進めています。欧米の自動車メーカーはボディ部品のダイカスト化(大型)を進めており、大型がメインの当社には魅力です。ただ、ヨーロッパの金型と日本の金型では型構造が異なるため、イタリアの金型メーカーと協業体制を構築できれば、金型の技術やノウハウの習得につながります。協業先もメキシコに工場がないため、互いにウィンウィン関係ができると思います。グローバル戦略を考える上で、パートナーシップがカギを握ります。
※他4ヵ国は下記リンクから
金型新聞 2020年7月1日
関連記事
「金型づくりへのパッションが強い」—。今年4月、キヤノンモールドの社長に就いた畠山英之氏が抱いた同社への第一印象だ。その情熱を武器に、超精密金型など同社でしかできない型づくりを進める一方、海外拡大や外販強化など「事業ポー…
自動車の電動化が金型に及ぼす影響は大きい。エンジンなどの減少が懸念される一方、軽量化ニーズでアルミの採用が期待されるなどダイカスト金型は変化を迫られている。では電動化でダイカストはどう変わっていくのか。昨秋のダイカスト展…
売上高1,000億円目指す 今年3月、ソディックは、圷祐次副社長が代表取締役CEO社長執行役員に就く人事を発表した。欧米経験が長い圷社長は自身のミッションを「ソディックを真のグルーバル企業にすること」と明言する。売上高は…
昨今、顧客の課題解決につながるソリューションやサービスなどを提供する金型メーカーが増えている。なぜ、従来の金型づくりだけでなく、自社が保有する技術を生かしたソリューションや、AI・IoTを活用したサービスなどを提供するの…


