金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JUNE

11

新聞購読のお申込み

特集〜世界の需要どう取り込む〜
金型のサムライ世界で挑む –北米–

 新天地を求めて、世界に進出していった日本の金型メーカーは、何を考え、どんな苦労や課題を乗り越えて、取り組みを進めてきたのか。また、さらなる成長に向け、どんな青写真を描いているのか。中国、タイ、メキシコ、アメリカ、欧州それぞれの国・地域に進出する5社を取材した。

TMW 立松宏樹社長

  • 本  社:愛知県稲沢市奥田大沢町27
  • 電  話:0587-32-6281
  • 代表者:立松宏樹社長
  • 創  業:1949年
  • 従業員:184人(海外含む)
  • 海外拠点:アメリカ、中国、韓国など全5拠点
  • 事業内容: インパネなど大型樹脂金型設計製造

北米を細かくカバー

 カナダ、アメリカ、メキシコの3国で北米市場と捉えています。自動車メーカーの動向をみるとそう考えるのが自然だからです。既に、米オハイオに自社工場「MidwestMoldandTexture(MMT)」、カナダに協業先があり、メキシコに拠点を出す予定で、北米を細かくカバーできる体制にします。

 当社がアメリカに進出したのは1987年。日系自動車メーカーがアメリカ進出するのに合わせて、補修工場を作りました。シボメーカーと協業し、シボまでワンストップで提供できることから、当社以外の型の補修も受けるようになりました。

 90年代初頭には、新型を手掛けるようになり、後半には韓国などから輸入して北米で使う金型調達の手配も始めました。同時期に、自動車メーカーは「北米で使う金型は北米で設計する」傾向が強くなり、MMTに日本の設計者を出向させることも始めました。

 以降、MMTは日本と同じ重要拠点の位置づけです。技術的には自社以外の金型補修や、様々な金型の対応をするため、日本より高い部分がある。また、日本に仕事を出すので、本社の売上のトップ5に入るほどです。

 今後も北米の重要さは変わりません。むしろ増すぐらいでしょう。広さを考えると自動車を含むモビリティの需要は変わらないからです。

メキシコに第2拠点

 だから、北米は投資を増やします。MMTは対応キャパシティを広げる予定で、メキシコには北米第2拠点を設けます。

 メキシコは北米向けの製造拠点として世界中の自動車メーカーが進出している成長市場。アメリカからだけでは手薄なので、近くドイツの大手金型メーカーと共同出資で拠点を設け、サポート体制を強化します。

 アメリカ、カナダ、メキシコの3拠点で北米市場を細かくカバーしますが、メキシコは将来的には南米市場への足掛かりにしたいですね。

※他4ヵ国は下記リンクから

金型新聞 2020年7月1日

関連記事

【インタビュー】冨士ダイス 社長・久保井 恒之社長「順応力を持った企業目指す」

今年4月、ダイスなど超硬合金製の耐摩耗工具や金型を手掛ける冨士ダイス(東京都大田区、03-3759-7181)の社長に就任した。自動車産業の大変革など同社を取り巻く事業環境が加速度的に変化する中、「変化に対して順応力を持…

米谷製作所 メガキャスト向け超大物金型に挑む【特集:自動車金型の未来】

企業連携で金型技術確立へ EVシフトによって、需要減少が見込まれる内燃機関(ICE)部品の金型。シリンダヘッドやシリンダブロックなどのダイカスト金型を手掛ける米谷製作所はその影響を受ける1社だ。米谷強社長は「今後、内燃機…

仕事は基本に忠実で 深見克彦氏(エムエス製作所)【この人に聞く】

自動車のウェザーストリップなどゴム金型を手掛けるエムエス製作所(愛知県清須市)は人材育成に力を入れ、『現代の名工』や『あいちの名工』、国家検定資格の1級技能士を多数輩出している。2023年にNC旋盤工で『現代の名工』を受…

【ひと】BESTOWS 代表取締役・西田 勇さん 現場を知るソフトウェア研究者

大学発ベンチャーとしてBESTOWSを設立した、神戸大学工学部助教。製造AIの研究開発や産業機械・専用機などの設計・製作を手がけるアルムのCTOも務めており、AIが加工プログラムを自動で作成する「アルムコード1」の開発に…

【インタビュー】日本金型工業会会長(小出製作所社長)・小出悟氏「日本の金型の強みは細やかさと対応力」

天性の細やかさ数値で語る力が必要  経済産業省の工業統計によると、2018年の日本の金型生産額は1兆4752億円。生産量こそ中国に抜かれて久しいが、新素材の登場や部品の複合化、微細化が進み、依然として日本の高度な金型技術…

トピックス

関連サイト