自動車のシートなどを手掛ける日本発条は2015年、ササヤマと資本提携した。日本発条にとって技術連携のパートナーであるササヤマはどんな存在なのか。魅力、期待すること、今後取り組みたいことは。シート生産部の岡井広行氏と安田雅…
【ひと】誠武製造部・伊澤高雄さん(44)
天職の金型磨きでコンテストを優勝した
与えられた時間は3分。その限られた時間の中で、金属を磨き、表面の精密さを競う。鏡のように輝く仕上がりにするには卓越した技能とノウハウが要る。
昨年、インターモールド2019のジーベックテクノロジーのブースで開かれた金型磨きコンテスト。表面粗さ57μmに仕上げ、参加者の頂点に立った。
「これまでの人生でコンテストや大会で優勝したことが無かった。積み重ねてきた努力がこうした形で実を結び、心から嬉しい」。
もともとホテルマンを目指していたが、専門学校に通ううち将来性に不安を感じた。試作品や金型を手掛ける誠武は就職情報誌で見つけた。面接を受けたことに確たる理由は無かった。新たな道を探していた偶然の出会いだった。
ところが金型づくりは水があった。切削加工を担当し日々、マシニングセンタと向き合い、課題に挑む。その中で、「自分には一つのことに集中し作り上げる仕事が肌に合っていると感じた」。
数年前から金型磨きを担当。「磨きの魅力は複雑な形状を磨いたときの達成感とお客様に喜んで頂いたときの満足感。これは何にも代えがたい」。
金型磨きを天職と感じている。「これからもお客様のために、妥協することなく腕を磨き続けていきたい」。
金型新聞 2020年11月10日
関連記事
2月17日、ホテルニューオータニ大阪(大阪市中央区)で、2年ぶりに金型シンポジウムが開催される。「新たな社会環境・新たなステージ・新たな価値を創造 関西からの発信」をテーマに、自動車部品メーカーによる基調講演や、金型メー…
大事なのは、自信を持つこと日本メーカーの力が持続可能な社会の実現には必要 1983年に牧野フライス製作所に入社してから、海外畑を歩んできました。キャリア当初は、アメリカ向け立形マシニングセンタや放電加工機の営業支援を担当…
今年3月、岩手大学と自動車部品メーカーのトヨタ紡織は生産技術開発を中心とした連携で包括協定を結んだ。両者は今後6年に渡り、生産技術のほか、幅広い分野で共同研究を進めていく。「大学全体で連携し、技術開発だけでなく、学生の…
自動車業界の脱炭素化や、安全性向上に欠かせない高強度鋼板による軽量化。近年では980Mpa超のウルトラハイテン(超高張力鋼板)や、2・0GPa級のホットスタンプ材など高強度化が加速している。こうした鋼板の進化で、金型づく…