今年4月、切削工具メーカーのMOLDINO(モルディノ)の社長に就任した金子善昭氏。親会社の三菱マテリアルで国内の営業企画や米国のマーケティング担当を務めた他、戦略部長や営業本部長を歴任した。金型加工に適した工具を多くそ…
キヤノンモールド 技能育伝推進課長 植武 春彦さん(56) 〜ひと〜
育成のプロ、名匠塾の塾長

社内の技術者に研削や切削など加工の基礎を教える「名匠塾」の塾長。塾生は10年間で全社員の3分の1に当たる168人。同社のものづくりを支える育成のプロだ。
入社時は「おシャカ製造機」と言われるほどの劣等生。結婚、肉親の不幸、そして親友の逆境を乗り越える生き様に心を打たれ「このままではダメ。同じ人間なんだから努力すれば負けない」と奮起した。気づくと「先輩が出せないサブミクロンの精度が出せるようになっていた」。次第に「植武に任せれば何とかなる」と難題ばかり持ち込まれることに。
ある時挑んだ精度±0・5μmという精密部品の難加工。他社ではできなかったワークで「五感を全集中で研ぎ澄ます。諦めず、考え抜き、やり抜いた時の達成感は何事にも代えがたい」。ものづくりの醍醐味をそう話す。
2006年には、キヤノングループ全体で30人ほどしかいない「名匠」の一人に選ばれた。その時、さらなる高みを目指すべく「次は現代の名工になる」と宣言。実際に、数々の実績が認められ名工になり、その2年後には黄綬褒章も受賞した。
自身の経験から「諦めず、考え抜き、努力すること」、「夢を宣言すること」を若手には言い続ける。今の夢は「世界一の金型を作り上げるという熱意を持った社員を育てること」。有言実行の名工の挑戦に終わりはない。
金型新聞 2020年12月10日
関連記事
この人に聞く 2018 金型設計製造向けCAD/CAMシステム「VISI」などを手掛けるヴェロソフトウェア。創業からM&A(合併と買収)などによって製品ラインアップを拡大し、最近では「WorkNC」や「Edge…
「金型メーカーが情報管理をするのは、自社の知的財産を守るためと顧客情報を守るための2つの意味で重要だ」と話すのは、飲料や化粧品などのプラスチック金型を手掛ける打田製作所の打田尚道社長。同社は15年ほど前に社内で情報シス…
要望に合わせ創造と変革 「色々と教えると新しい経営はできないだろうから、あなたには多くは教えない」―。工作機械業界のカリスマ、牧野二郎前社長がそう伝えるほど、全幅の信頼を置く。 顧客重視をより進化 入社時に「機械もソ…
加工技術者に新たな呼称 ミクロン台の誤差に収まる精度、鏡のように美しい仕上げ面—。こうした加工は、卓越した技術力と並々ならぬこだわりを持った技術者が高精度な機械を駆使して初めて実現する。この職人と呼ばれる人たちを「マシ…
