金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

SEPTEMBER

11

新聞購読のお申込み

日本金型工業会 山中雅仁会長に聞く 4つの軸を推進する理由【特集:日本金型工業会第14回定時総会】

「業界連携」、「市場拡大」、「魅力度」、「商品企画」—。日本金型工業会は昨年、これら4つを金型産業の稼ぐ力向上の推進軸として打ち出した。それぞれにワーキンググループ(WG)を立ち上げ、施策検討や事業活動を進めている。4つの軸を推進する理由は、それによる目標は。山中雅仁会長に聞いた。

山中雅仁会長

技術力や対応力が日本の強さ

日本の金型産業はいま、大きな変革期にあります。需要の60~70%といわれる自動車業界で新車開発のサイクルが伸びている。ギガキャストの採用や電動化で部品点数が減っていく。中国の電気自動車が世界市場で躍進している。こうしたなか、日本の金型需要はここ数年、低迷しています。

4つの推進軸はこうした状況で稼ぐ力の向上を目的とするものです。4つのテーマは金型産業ビジョンで提唱するなどかねて業界共通の課題でした。多くの金型メーカーが抱える課題の解決に取り組むことで金型産業を持続可能な産業にすることを目指しています。

「業界連携」(※価格決定力→業界連携に変更)は、金型やプレス、成形など関連する企業が事業連携やM&Aによって競争力を高める。「市場拡大」は、成長するあるいは未開の海外市場を開拓したり、営業の生産性を高めることで新たな顧客を開拓したりする。

「魅力度」は、自動車や電機業界などの金型ユーザーや、子どもや学生、社会に金型の魅力を伝える。「商品企画」は、金型に関連する企業や異分野の企業、大学、研究機関など様々な人がコラボレーションすることで新たな商品を開発する。

4つの推進軸は、昨年発足した4つのWGがそれぞれ施策を検討し事業を進めていきます。事業活動による目標の達成度は、定量的に評価していきたい。ただ成果を急がず、数年で計画を立てて成果を出していきたいと考えています。

金型産業を取り巻く環境はこれからも変化していくでしょう。しかし日本の金型メーカーは乗り越えられると感じます。技術力が高く、顧客の多種多様なニーズに応える力が極めて優れている。そうした強みを生かし、事業連携や市場開拓、魅力の発信、商品開発に取り組めば道は拓けます。

なによりまずその一歩を踏み出すことです。一歩を踏み出せば、成功もするし失敗もする。ストロングポイントもウィークポイントも良くわかる。それが糧となり、力をつけ、また次の一歩を踏み出せる。そうすれば必ず新しい道へとつながります。

金型しんぶん2026年5月10日号

関連記事

【特集:2024年 金型加工技術5大ニュース】1.大型加工

ギガキャストで需要広がる 大型ダイカストマシンで自動車の構造部品を一体鋳造する「ギガキャスト」が注目を集めている。国内のダイカストマシンメーカーは型締力9000tのマシンを開発。海外では1万3000tで試作が行われるなど…

「品質の安定化を図る」阪村エンジニアリング社長・松井大介氏

EV化への対応加速 まつい・だいすけ1975年生まれ。大阪府出身。2000年龍谷大学国際学部卒。1999年同社入社(在学中にアルバイト入社)、2009年取締役製造部長、21年代表取締役に就任。座右の銘は「意志あるところに…

江口博保さん 研さん重ねる金型設計の熟練者【ひと】

自動車のフィックスドウインドウやクォーターウィンドウ。その成形コストや歩留まりを改善し、環境に配慮した金型も設計した。顧客製品設計の最終確認会にも出席しアドバイスする。それらが評価され、令和2年度「現代の名工」に選ばれた…

関東製作所 渡邉社長インタビュー 【特集:営業ってどうする?】

デジタルマーケティングで見込客を獲得 近年は国内の金型市場が縮小しており、いかに新規開拓を行うかが大きな課題となっており、効率良く営業活動を展開するための仕組みやシステムの構築も求められる。年間の新規引き合い件数500件…

【ひと】七宝金型工業営業部・松岡咲希さん(25) 女性が活躍する職場へ

女性が活躍する職場へ 「友達に金型を知っている人はいなかった」と話すのは七宝金型工業の松岡咲希さん。同社社長を務める父の影響で入社し、現在入社4年目。仕上げやCAM課を経て、昨年から営業部に所属し、訪問から見積もり依頼、…

トピックス

AD

「安かろう悪かろう」を覆す「Autodesk® Fusion®」の実力 応用技術(株)がウ...

応用技術株式会社(大阪市北区、06・6373・0440)は7月8日、ウェビナーイベント「Fusion DAY」を開催した。 応用技術はオートデスク代理店の最上位資格である「... 続きを読む

関連サイト