「CASE」(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)に代表されるように、「百年に一度の変革期」と言われる自動車業界。金型にとってもその影響は大きく、舵取り次第では将来の成長を左右しかねない。特に、金型へのインパ…
金型ニューフロンティア 記者の目
新分野の開拓に挑む金型メーカーを取材した。各社、これまで金型で培ってきた技術を生かし、既存の顧客分野から新しい分野に進出したり、自社で独自商品を開発し、製品メーカーに転身を図ろうとしたり、その挑戦は様々だった。
その中でも共通していたのは、既存のビジネスへの危機感だ。かいわの山添重幸社長は「現在のままでは人が育てられなくなってしまう」と危惧し、日進精機の伊藤敬生社長は「10年ほど前まで新規顧客の開拓ができていなかった」と語る。
特に顕著だったのは、自動車産業への先行き不安の声。今後、自動車の電動化や部品の共通化が進むことによって、金型の需要も変化もしくは減少することが予測される。こうした金型最大の需要家である産業の変化は、金型メーカーを新分野へと挑戦させる大きな原動力となっていることは間違いない。
こうした新分野の開拓を目指す企業が増えれば、金型業界の在り方も大きく変容するだろう。自動車産業への依存度が下がり、金型専業メーカーは減少する。現在はそうした未来の過渡期かもしれない。今後も新境地に向けた金型メーカー各社の挑戦に注目したい。
金型新聞 2022年3月10日
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