金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

SEPTEMBER

18

新聞購読のお申込み

MF-TOKYO2023総集編

MF‐TOKYO2023(第7回プレス・板金・フォーミング展)が7月12~15日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催され、2万8219人が来場した。会場ではプレス機械や金型、周辺メーカーなどが最新の塑性加工技術を披露した。

EV関連技術:モーターコアの生産性向上

EV駆動用モーターコア専用ライン
ステータを3分割で打ち抜き後、溶接したサンプル
カシメレスのモーターコアサンプル

展示で目立ったのが、市場拡大を続ける電気自動車(EV)関連部品の製造技術。アイダエンジニアリングは、EV駆動用モーターコア専用ラインを披露した。プレス機に加え、アンコイラやSループ装置、フィーダー、転積装置、スクラップカッターまで、周辺装置一式を提供。顧客のニーズに合わせ、最適な組み合わせで提案できる。

アマダプレスシステムは、EVモーターコアのステータを3分割で打ち抜く工法を紹介。従来の工法と比べ、歩留まりを34%改善しスクラップも減らせるという。

山田ドビーは、同社のプレス機で加工したハイブリッド車(HEV)用のモーターコアを披露。トヨタ自動車のアクアやヤリスなどで採用されているサンプルを展示した。

三井ハイテックは、カシメレスのモーターコアを展示。カシメ構造を製品以外の箇所に配し、溶接、巻き線などの組立工程後にカシメ部を取り外すことができる。

デジタル技術:金型の状態を可視化

工場にある実機を遠隔操作し、加工実演

デジタル技術に関する展示も注目を集めた。放電精密加工研究所は、工場にある実機を遠隔操作し、金属セパレータの成形加工の実演を披露した。生産現場での省人化に貢献する。

ヤマナカゴーキンは、金型の状態を可視化することで、不良品の流出を防ぐ「スマートダイセット」を展示した。異常を検知するセンサーなどのモニタリング機器の配線をダイセット内に格納。面倒な配線の取り回しと新たな設置スペースを不要とした。

生産効率高める新製品:ワイドボルスタのプレス機

ワイドボルスタの高速精密プレス機
水中切断ファイバーレーザー加工機

また、EV関連やデジタル技術以外でも、展示会で披露した新しい技術や製品が各所で見られた。コマツ産機は、水中切断ファイバーレーザー加工機「TWC510‐1」を紹介した。水中でレーザー光を射出しながら加工することで、火災などの危険を低減。高い安全性に加え、ヒュームも少ないため環境にも優しい。

ニデックドライブテクノロジーは、新製品の高速精密プレス機「SX‐30‐900」を展示した。加圧能力30トン、ボルスタの横幅900ミリメートルで、最大速度は1900SPM(オプション時)を誇る。ワイドボルスタ化によって、生産性をさらに高めた。

金型新聞 2023年8月10日

関連記事

インターモールド ウェブでプレ企画3月23〜26日

最新放電加工技術フェア インターモールド2021(主催:日本金型工業会)のプレ企画の第2弾として「最新放電加工技術フェア」が3月23~26日、同展ウェブサイトで開催される。 4月14~17日に東京ビッグサイト青海展示棟で…

大阪でインターモールド2022が開幕

金型加工の最新技術が競演 243社・団体が出展 金型加工技術の専門展示会「インターモールド2022」(主催:日本金型工業会、運営:インターモールド振興会)が4月20~23日までの4日間、インテックス大阪(大阪市住之江区)…

インターモールド名古屋 総集編

金型加工技術の専門展「インターモールド名古屋」(日本金型工業会主催)が6月21~23日の3日間、ポートメッセ名古屋(名古屋市港区)で開催された。工作機械や切削工具、金型メーカーなど338社・団体が492小間に出展した。金…

【特集】メカトロテックジャパン2021〜セミナー/コンセプトゾーン/ワークショップ〜

セミナー[交流センター3階会議ホール/定員250人/聴講無料] テーマ「自動車」 クルマ作りの概念が変わる 講演①「カーボンニュートラルを見据えたモノづくりの進化」 日時:10月20日(水) 13:00~14:00 講師…

JIMTOF総集編 PART3:自動化
人口減少時代に備える

金型業界含め国内製造業は慢性的な人手不足を抱え、加工や測定工程で自動化を図ることが大きな課題となっている。そのため、これまで複数の機械で加工していた加工工程を1台の機械に集約し、段取り工程の削減や短縮、さらに、工程間の搬…

トピックス

関連サイト