金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

NOVEMBER

08

新聞購読のお申込み

BtoC向け開拓に力 浦竹重行氏(東亜成型社長)【特集:次の10年を勝ち残る4つの道】

EV化などによる金型需要の変化やAMをはじめとする新たな製造技術の登場など金型産業を取り巻く環境はこれまで以上に大きく変化している。金型メーカーには今後も事業を継続、成長させていくため未来を見据えた取り組みが求められている。既存の事業を強化するのか、派生技術を伸ばすのか、あるいは新事業に手を伸ばすのか。さまざまな戦略が考えられる。金型メーカー経営者にインタビューし、次の10年を勝ち残るための戦略について聞いた。

自社商品を創る

自動車シート用のウレタン発泡用金型の設計、製造を手掛ける東亜成型は、自社開発のバーベキュー用の料理器具の販売も行っている。今後はBtoC向け開拓にも注力するという浦竹社長に、新ビジネスに挑むために必要なことを聞いた。

東亜成型 浦竹重行社長

金型メーカーはどこもそうだと思いますが、当社も受注の波が激しく、不況時には一気に暇になってしまいます。そんな中で売上の分散を図るため、不況時でも自社の努力で売れるBtoC向けの自社製品の開発は、以前から考えていました。

試行錯誤の上完成したのが、バーベキュー用の料理器具「グリルQ」です。「たこ焼きを作りながらお好み焼きも焼きたい」というアイデアから始まり、販売に至りました。

自社製品を売り出す際に大切なのは、自社でできることとできないことの見極めだと思います。例えば製品のPR。自社だけ行っては効果が薄いと考え、広報用のWEBサイト作りはブランディング業社に依頼し、費用をかけて専門家に任せました。一方、広報サイトの更新は自社で行っています。自社でできることは自社で、無理なものは外部に任せる。それだけで、無駄にお金をかけたり本業をおろそかにしたりせず、効率的な製品開発や広報活動ができます。

今後は、一般顧客向けの部品製造も考えています。例えばバイクのカスタム部品。車種によっては、装備を諦めるしか自作するしかない。そういった「欲しいけど存在しない」商品は、BtoCビジネスの中に埋もれているはず。それらの需要に対して上手く受注システムを整えれば、さらに多様な市場に挑むことができると考えています。

他の特集記事は以下から

金型新聞 2023年1月10日

関連記事

【特集】最新技術の使いこなし術

工作機械や工具、ソフトウェアなど金型づくりを支えるツールの進歩はすさまじい。こうしたツールの進化によって、加工精度は飛躍的に向上した。加工速度や微細化、自動化、計測技術なども数年前とは比較にならないほど性能や機能が進化し…

新栄ホールディングス 金型、プレス加工メーカーをグループ化【特集:連携・M&Aで乗り越える】

金型、プレス加工メーカー3社を傘下に置く新栄ホールディングス(東京都中央区、中村新一社長)。金属プレス加工メーカーの新栄工業(千葉市花見川区)がM&A(合併・買収)で取得したアポロ工業(埼玉県吉川市)と飯能精密工…

年間500型以上を生産する工場長が実践する現場のスケジュール管理、最適化術【特集:工場長の条件】

時には経営者、時には教え諭す教育者—。工場長には多様な役割が必要だ。こうしたマルチタスクをこなすために、どのようなことを意識しながら、責務を果たしているのか。現役工場長に、工場長としての哲学を聞いた。 工程管理の見える化…

【特集】日本の金型業界に必要な4つの課題 -事業承継-

PART3 狭山金型製作所 社長・大場治氏に聞く「事業承継」 60歳で「引退宣言」経営以外にやりたいことを「朝活」で考え方を伝える 55歳の時に60歳で社長を退くと社内外に「引退宣言」をしました。今59歳なので、あと1年…

金型メーカー 生産性向上が急務 【特集 攻める設備投資】

金型メーカーの生産性向上が急務だ。少子高齢化による人手不足の深刻化に加え、金型メーカー事業所数の減少により1社当たりの生産負担が増加し、より多くの金型を生産できるかが金型メーカーの持続的成長の重要な要素の一つとなっている…

トピックス

関連サイト