金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

FEBRUARY

09

新聞購読のお申込み

BtoC向け開拓に力 浦竹重行氏(東亜成型社長)【特集:次の10年を勝ち残る4つの道】

EV化などによる金型需要の変化やAMをはじめとする新たな製造技術の登場など金型産業を取り巻く環境はこれまで以上に大きく変化している。金型メーカーには今後も事業を継続、成長させていくため未来を見据えた取り組みが求められている。既存の事業を強化するのか、派生技術を伸ばすのか、あるいは新事業に手を伸ばすのか。さまざまな戦略が考えられる。金型メーカー経営者にインタビューし、次の10年を勝ち残るための戦略について聞いた。

自社商品を創る

自動車シート用のウレタン発泡用金型の設計、製造を手掛ける東亜成型は、自社開発のバーベキュー用の料理器具の販売も行っている。今後はBtoC向け開拓にも注力するという浦竹社長に、新ビジネスに挑むために必要なことを聞いた。

東亜成型 浦竹重行社長

金型メーカーはどこもそうだと思いますが、当社も受注の波が激しく、不況時には一気に暇になってしまいます。そんな中で売上の分散を図るため、不況時でも自社の努力で売れるBtoC向けの自社製品の開発は、以前から考えていました。

試行錯誤の上完成したのが、バーベキュー用の料理器具「グリルQ」です。「たこ焼きを作りながらお好み焼きも焼きたい」というアイデアから始まり、販売に至りました。

自社製品を売り出す際に大切なのは、自社でできることとできないことの見極めだと思います。例えば製品のPR。自社だけ行っては効果が薄いと考え、広報用のWEBサイト作りはブランディング業社に依頼し、費用をかけて専門家に任せました。一方、広報サイトの更新は自社で行っています。自社でできることは自社で、無理なものは外部に任せる。それだけで、無駄にお金をかけたり本業をおろそかにしたりせず、効率的な製品開発や広報活動ができます。

今後は、一般顧客向けの部品製造も考えています。例えばバイクのカスタム部品。車種によっては、装備を諦めるしか自作するしかない。そういった「欲しいけど存在しない」商品は、BtoCビジネスの中に埋もれているはず。それらの需要に対して上手く受注システムを整えれば、さらに多様な市場に挑むことができると考えています。

他の特集記事は以下から

金型新聞 2023年1月10日

関連記事

DXの本質は生産性の向上と人材育成 佐藤声喜氏(KMC社長)【特集:利益を生むDX】

多くの製造現場がDX(デジタルトランスフォーメーション)の重要性を認識する一方で、DX導入に苦労している企業や製造現場も少なくない。そうした中、「製造DXソリューションカンパニー」を掲げるKMC(川崎市高津区)は、工作機…

進化への岐路
2020年 日本の金型

 2020年の金型業界はコロナ禍に翻弄された年になった。自動車産業を始めとしたユーザーの生産減や開発遅延などにより、金型需要は減少し、景況は悪化した。一方で、これまでと同じような活動ができないことで、ビデオ会議システムや…

「金属3Dプリンタの匠」三光合成

デジタル技術の進化で、相次いで登場する新技術。次世代の匠はそれらの技術を金型づくりにどのように活かしているのか。また、それら能力を習得するには、どのようなスキルや育成が必要なのか。本特集では、様々ある新技術の中でも、次世…

AM普及をサポートする企業や団体に注目

受託などサービス拡充 AMに必要なデザイン設計や材料、各種3Dプリンタ積層造形装置メーカーなどで構成される「日本AM協会」は近畿経済産業局施策「kansai‐3D実用化プロジェクト」で具体的なAM活用検証を行い、成果を発…

精工技研 UV硬化樹脂で大口径レンズ【特集:ものづくりを変えるレンズ金型】

独自の成形、金型技術で実現 樹脂レンズの光学設計から金型、成形、組立までを手がける精工技研は、紫外線(UV)硬化樹脂を用いた大口径レンズを開発した。独自の成形技術や金型技術によって実現。熱可塑性樹脂やガラスでは要求が満た…

トピックス

関連サイト