金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

AUGUST

30

新聞購読のお申込み

BtoC向け開拓に力 浦竹重行氏(東亜成型社長)【特集:次の10年を勝ち残る4つの道】

EV化などによる金型需要の変化やAMをはじめとする新たな製造技術の登場など金型産業を取り巻く環境はこれまで以上に大きく変化している。金型メーカーには今後も事業を継続、成長させていくため未来を見据えた取り組みが求められている。既存の事業を強化するのか、派生技術を伸ばすのか、あるいは新事業に手を伸ばすのか。さまざまな戦略が考えられる。金型メーカー経営者にインタビューし、次の10年を勝ち残るための戦略について聞いた。

自社商品を創る

自動車シート用のウレタン発泡用金型の設計、製造を手掛ける東亜成型は、自社開発のバーベキュー用の料理器具の販売も行っている。今後はBtoC向け開拓にも注力するという浦竹社長に、新ビジネスに挑むために必要なことを聞いた。

東亜成型 浦竹重行社長

金型メーカーはどこもそうだと思いますが、当社も受注の波が激しく、不況時には一気に暇になってしまいます。そんな中で売上の分散を図るため、不況時でも自社の努力で売れるBtoC向けの自社製品の開発は、以前から考えていました。

試行錯誤の上完成したのが、バーベキュー用の料理器具「グリルQ」です。「たこ焼きを作りながらお好み焼きも焼きたい」というアイデアから始まり、販売に至りました。

自社製品を売り出す際に大切なのは、自社でできることとできないことの見極めだと思います。例えば製品のPR。自社だけ行っては効果が薄いと考え、広報用のWEBサイト作りはブランディング業社に依頼し、費用をかけて専門家に任せました。一方、広報サイトの更新は自社で行っています。自社でできることは自社で、無理なものは外部に任せる。それだけで、無駄にお金をかけたり本業をおろそかにしたりせず、効率的な製品開発や広報活動ができます。

今後は、一般顧客向けの部品製造も考えています。例えばバイクのカスタム部品。車種によっては、装備を諦めるしか自作するしかない。そういった「欲しいけど存在しない」商品は、BtoCビジネスの中に埋もれているはず。それらの需要に対して上手く受注システムを整えれば、さらに多様な市場に挑むことができると考えています。

他の特集記事は以下から

金型新聞 2023年1月10日

関連記事

中辻金型工業 切削工具を自社開発

培った技術活かす 自動車の電動化、医療関連や半導体関連需要の拡大などで、国内のものづくり産業に求められるものも大きく変化している。自動車の電動化ではモータやバッテリーなどの電動化部品や材料置換による軽量化部品などが増えて…

金型メーカーアンケート 値上げ進むも道半ば【特集:どうする値上げ】

材料費や電気代の高騰が続き値上げが不可避の中、金型メーカーのユーザーへの価格転嫁は進んでいるのか。本紙はその実態を調べるため、金型メーカーにアンケートを実施した。結果から、値上げが受け入れられるようになりつつあるものの道…

迫る金型の技術革新
岐阜大学 三田村一広特任教授に聞く

 「CASE」(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)に代表されるように、「百年に一度の変革期」と言われる自動車業界。金型にとってもその影響は大きく、舵取り次第では将来の成長を左右しかねない。特に、金型へのインパ…

【特集】進化する金型のDX

デジタル技術を活用してビジネスモデルや業務プロセスを変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)。しかし、人が介在する金型づくりでDXを進めるのは簡単ではない。金型企業はDXをどのように考え、取り組むべきなのか。先進…

米由来のバイオプラ 関東製作所が確立した金型・成形技術とは

脱炭素社会に向けた取り組みがものづくりで加速し、金型業界でもその動きが広がりつつある。先手を打つ金型メーカーの対応には大きくは2つの方向性がある。一つは、太陽光パネルの設置や設備の省エネ化などによる自社の生産活動でCO2…

トピックス

関連サイト