自分の強み生かす道を 本田技研工業 完成車新機種推進部 主任技師 田岡 秀樹氏に聞く 高級車か、低価格車か、2極化も 金型なくして新車開発ならず 自動運転、ライドシェア、電気自動車(EV)の進化―。自動車業界では急激な変…
金型ニューフロンティア 記者の目
新分野の開拓に挑む金型メーカーを取材した。各社、これまで金型で培ってきた技術を生かし、既存の顧客分野から新しい分野に進出したり、自社で独自商品を開発し、製品メーカーに転身を図ろうとしたり、その挑戦は様々だった。
その中でも共通していたのは、既存のビジネスへの危機感だ。かいわの山添重幸社長は「現在のままでは人が育てられなくなってしまう」と危惧し、日進精機の伊藤敬生社長は「10年ほど前まで新規顧客の開拓ができていなかった」と語る。
特に顕著だったのは、自動車産業への先行き不安の声。今後、自動車の電動化や部品の共通化が進むことによって、金型の需要も変化もしくは減少することが予測される。こうした金型最大の需要家である産業の変化は、金型メーカーを新分野へと挑戦させる大きな原動力となっていることは間違いない。
こうした新分野の開拓を目指す企業が増えれば、金型業界の在り方も大きく変容するだろう。自動車産業への依存度が下がり、金型専業メーカーは減少する。現在はそうした未来の過渡期かもしれない。今後も新境地に向けた金型メーカー各社の挑戦に注目したい。
金型新聞 2022年3月10日
関連記事
培った技術活かす 自動車の電動化、医療関連や半導体関連需要の拡大などで、国内のものづくり産業に求められるものも大きく変化している。自動車の電動化ではモータやバッテリーなどの電動化部品や材料置換による軽量化部品などが増えて…
EV化などによる金型需要の変化やAMをはじめとする新たな製造技術の登場など金型産業を取り巻く環境はこれまで以上に大きく変化している。金型メーカーには今後も事業を継続、成長させていくため未来を見据えた取り組みが求められてい…
自動車用マフラーやボディ部品などを手掛ける三恵技研工業(東京都北区、03・3902・8200)は近年、プレス加工の技術開発に力を入れる。主要顧客である自動車産業でEV化や現地生産化が進み、事業環境が大きく変化する中、増肉…
経営者が語る 精密加工や新分野に挑戦 2月10日号のつづき 司会 次年度には設備投資の一括償却が可能になるという話も出ていますが、投資計画に変更などありますか。 鈴木 毎年の積み重ねが重要ですからね。日本でどのようにもの…