次代の金型加工支える最新技術一堂に 次世代自動車の台頭や、カーボンニュートラルへの対応など、金型業界を取り巻く変化は加速度を増している。そんな状況下で、4年ぶりに大阪で開催された「インターモールド2022」。こうした変化…
インターモールド2022総集編 -カーボンニュートラル-
CO2削減の技術や提案
機械、表面処理メーカーが展示


地球温暖化を阻止する動きが世界中の国や企業で広がる中、金型業界でも温暖化ガスの排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」や「脱炭素」への関心が高まっている。インターモールドでは、二酸化炭素(CO2)の排出量削減につながる技術や提案などが披露された。
「金型加工は高精度が当たり前。そこにカーボンニュートラルを加えて提案している」と話すのはオークマの石丸修取締役。同社では、機械におけるCO2の排出を削減するポイントとして、①機械動作時のエネルギーを減らす②不要な機器は積極的に止める③加工時間を短縮する…の3つを挙げる。
特に今回は不要な機器を積極的に止める提案として、省エネルギーシステム「ECO suite plus」を紹介した。主軸や油圧ユニット、ミストコレクタ、チップコンベアなどといった周辺機器の消費電力を確認できるシステムで、詳細なCO2排出量の分析が可能。分析した結果をもとに、各機器を不要時に停止したり、必要な分だけ運転したりすることができ、加工精度を維持しながら、CO2排出量の削減を実現する。
「カーボンニュートラルに貢献する最新技術」をテーマに出展したのは三菱電機。同社では、CO2排出量削減のポイントに「見える化」と「加工時間の短縮」の2つを挙げ、加工技術やサービスを紹介した。
「見える化」では、リモートサービス「IQCare Remote4U」を使い、機械の稼働状況や電力使用量、消耗品の使用量などをリアルタイムで把握する提案を披露した。「まずは現状を把握し、CO2排出量削減に向けた改善につなげる」(三菱電機・浜田章利担当課長)。同サービスは新規購入ユーザーには1年間無償で提供している。最近では2年目以降の再契約率が増加しているという。
「加工時間の短縮」では、機械の性能向上に加え、加工最適化AI「Maisart」を活用した加工技術を展示した。「Maisart」は従来熟練作業者が加工状況を見ながら調整していた作業を自動で行い、最適な加工条件で加工できる機能。形彫り放電加工機「SG28」では、加工時間を従来比40%短縮した。「加工時間が短くなれば、それだけ電力使用量も抑えることができ、CO2削減効果につながる」(浜田担当課長)。
機械メーカーだけでなく、表面処理メーカーもCO2排出量削減効果をアピールした。カナックは、独自のガス窒化処理「ニューカナック」によって金型寿命を向上させ、金型の製作から廃棄までにかかるCO2排出量が30%削減できることを紹介した。「寿命やイニシャルコストだけでなく、CO2排出量に対する提案も行い、表面処理メーカーとして持続可能な社会の実現に貢献する活動に取り組んでいく」(カナック・堀越弘也社長)。
金型現場の省エネルギー化や効率化は、これまでのコストダウンを目的としたものから、環境問題を意識したものへと変化している。こうした動きは今後さらに拡大しそうだ。
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