髭のサンタクロース 誰しも12月24・25日をワクワクして過ごした子供時代の記憶があるだろう。それはクリスマスプレゼントがもらえる日だからだ。「子供たちにとって記憶に残る楽しい1日を体験してほしい」。そんな願いを込めて地…
特集〜世界の需要どう取り込む〜
金型のサムライ世界で挑む –欧州–
新天地を求めて、世界に進出していった日本の金型メーカーは、何を考え、どんな苦労や課題を乗り越えて、取り組みを進めてきたのか。また、さらなる成長に向け、どんな青写真を描いているのか。中国、タイ、メキシコ、アメリカ、欧州それぞれの国・地域に進出する5社を取材した。
大貫工業所 大貫啓人社長
- 本 社:茨城県日立市森山町5‐10‐8
- 電 話:0294-53-3821
- 代表者:大貫啓人社長
- 創 業:1956年
- 従業員:50人
- 事業内容: 精密プレス金型設計製作、プレス精密加工部品など

- 本 社:茨城県日立市森山町5‐10‐8
- 電 話:0294-53-3821
- 代表者:大貫啓人社長
- 創 業:1956年
- 従業員:50人
- 事業内容: 精密プレス金型設計製作、プレス精密加工部品など
高付加価値の仕事求め
きっかけは10年ほど前。欧州を視察した時のことです。様々なローカル企業を見学したのですが、衝撃を受けました。従業員2人の加工メーカーが、最新鋭のマシニングセンタを5台も設備していたのです。
なぜそんな投資が可能か。それは仕事の単価が高く、収益性が良いからです。先のメーカーに聞くと、単価は日本の2~5倍。これは欧州に進出しない手はないと考え、翌年にドイツ・ミュンヘンで開催された展示会に出展しました。
当社は精密プレス金型の製造から量産までを手掛け、主に自動車向けのコネクタ品や深絞り品などを得意としています。
展示会では多くの企業がブースに足を止め、「これをプレス加工できないか」と図面を見せながら聞いてきました。そこで感じたのは、欧州は機械加工の技術は圧倒的ですが、プレス加工はそうでもないということ。勝ち目があると感じました。
技術開発で、さらに拡大
2017年にスイスの光学機器メーカーから受注を獲得し、そこから徐々に受注を増やしていきました。現在は月数百万円ほどの売上があります。現在も電気自動車(EV)関連の部品や音響関連機器などの引き合いがあり、話が進んでいます。
課題は言葉です。英語なので基本的なビジネス会話は支障ありません。問題は業界特有の専門用語。例えば「シゴキ加工」という言葉は英語にはありません。「ironing draw」と英訳しても伝わらない。物を見せて何度も説明し、何とか理解してもらっています。
やはり売れる物がなければ仕事は取れません。当社は研究開発型企業を目指しており、以前から様々な独自技術の開発に取り組んできました。現在はステンレスのプレス加工に挑戦しています。今後もこうした技術開発を続け、世界中から注目されるものを作っていくつもりです。将来的には欧州だけでなく、アメリカなど他の地域にも広げていきたいですね。
※他4ヵ国は下記リンクから
金型新聞 2020年7月1日
関連記事
日本AM協会専務理事 澤越 俊幸さん 金型、航空機、自動車、電子部品—。日本のものづくりに3Dプリンタ(AM)を普及させる。それを目標とする一般社団法人の専務理事を務める。会員企業や研究機関とスクラムを組み、セミナーによ…
魅力ある組織でなければ人は集まってきません。東北金型工業会をより魅力ある団体にするために、会長就任後すぐに、3つの分科会を作りました。若手が中心となって積極的に参加してもらい、勉強会などを通じ、メリットや魅力を感じてもら…
生産効率向上し、需要増に対応 耐摩耗工具メーカーとして国内トップシェアを誇る冨士ダイス。超硬合金製のダイスやロール、製缶用金型、ガラスレンズ成形用金型など耐摩耗工具に特化した事業を展開し、来年には創業70年を迎える。「…
Mastercamの世界販売1位を記録するジェービーエムは今年、創業50周年を迎えた。同社は近年、CAD/CAMのほか、ロボットシミュレーション、計測、積層技術など幅広い分野のソフトウェアを拡充し、生産現場の自動化・省…


